高知工科大学 KUT WAY 2026
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AcademicsKUT WAY 2026Chapter38生物の設計図を情報としてコードするゲノムは、生物を形作る全ての細胞の中に正確に維持され、次世代の生物に向けて確実に継承される必要があります。そのためゲノムは、細胞内では『染色体』という複雑な高次構造をとっています。多彩な機能を適切に果たすため、染色体には常に高度で緻密な制御がかかっており、その破綻は様々な問題を生み出します。このような染色体制御の基礎的な理論と最先端の応用について学習を進めます。福井県立若狭高等学校出身 高校時代から「生物」に興味があり、特に環境に関わる社会問題に関心をもっていました。大学入学後、生命科学系の講義を受講し、改めて生物の面白さに気づき、研究室は、自分の興味と重なるバイオエタノールという再生可能エネルギーに関す 木材腐朽菌(スエヒロタケ)を用いたバイオエタノールの生産実験に取り組んでいます。トウモロコシなどの食料と競合しないセルロース系バイオマスを用いたバ工程を経る必要があります。しかし、この木材腐朽菌はバイオマス資源からバイオ糖化・発酵の工程で、いかにバイオエタノールの生産効率を上げるかについて研究しました。現在は大学院に進学し、バイオマス資源の前処理から糖化・発酵まで一貫したバイオエタノールの効率の良い生産に取り組んでいます。細胞は生物の最小構成単位であり、細胞の生命のしくみは生物学を学ぶうえで基礎的な知識となります。生化学1では、細胞の構造、生命に基本的な分子、エネルギー合成などの基本的知識を学びます。染 色体は生物のゲノム情報を担う重要な構造体であり、親から子へと、あるいは細胞から細胞へと、脈々と受け継がれていきます。染 色体の中にあるセントロメアやテロメアといった特殊機能領域は、このようなゲノムの安定な継承に特に重要な役割を果たします。しかし最近の研究で私たちは、セントロメアやテロメアが染色体の編成変化にもダイナミックに適応する不思議な能力をもち合わせていることに気づきました。私たちは、分裂酵母を解 析対象モデルとして、そのような染色体の柔軟で頑強な特性とその分子メカニズムの解明をめざしています。森林には豊富な生物資源が蓄積されており、環境親和性の高い方法で利用することで化石資源に依存しない循環型社会の形成に貢献できます。植物など天然資源を負荷の小さい方法で変換、利用する方法の開発を目的にしています。自然環境中の微生物を群集としてとらえ、集団としての機能や関係性を明らかにすることで効率的な方法の開発が可能になると考えています。森林資源として豊富な木材を資源として変換するために、木材を分解するキノコやその周辺の微生物との関係を調べています。DNA二重らせんモデルの発表以来大きく発展した遺伝学は、細胞生物学・発生生物学・進化生物学などの諸生物学分野にとどまらず、医学・薬学・農学・生物工学等、広範な分野に大きな影響を与え続けています。このように爆発的に発展を続け、多様化した遺伝学の考え方・手法・成果について学びます。生化学1ゲノム科学1大学院修士課程染色体制御論未来に進む先輩再生可能で持続性の高いバイオエタノールの生産を、キノコの菌の力で、今より環境負荷を抑えながら低コストで生産できるようにする。西川 拓海さん▶ 将来の展開多 様 な 生 命 情 報 を もとに 構 築 さ れ る 生 物 システム の 仕 組 み を 理 解し 応 用 する多 様 な 生 命 情 報 を もとに 構 築 さ れ る 生 物 システム の 仕 組 み を 理 解し 応 用 する大 学 院 工 学 研 究 科 基 盤 工 学 専 攻 修 士 課 程石井 浩二郎 教授堀澤 栄 教授[ 学士課程 ]▶ 学 ぶ 意 義 ][ 例えばこんな講義 ][ [ 例えばこんな研究室 ]染色体機能制御学研究室森林資源学研究室 生物は多様な生命情報が段階的に組み上げられた多階層システムととらえることができます。そのシステムの枠組みのうえで、生物は様々に変化したり恒常性を維持したりしながら、常にダイナミックな駆動を続けています。そのような生物システムでは、それぞれの階層に膨大な情報が含まれます。生物はそれらを有機的に活用し、遺伝子やタンパク質の働きから細胞の挙動の調節、さらには多細胞組織の形成や多様性をもった生物環境の構築に生かしています。本専攻ではこのような生命情報と生物システムのしくみの基本と応用を学びます。生命情報の複雑ながらも効率的なしくみを理解し、生命情報を読み解く技術を幅広く身につけることは、これからの社会をすべての生命が輝く社会へと導くために大きく役立ちます。学士課程生命をつなぐ染色体が示す無限の可能性を追究する。資源循環を担う微生物の集団力に迫る。 ゲノム情報の解読や応用、生体細胞でのゲノム遺伝子情報の編集、人工遺伝子導入や遺伝子破壊といった遺伝情報の操作に加えて、タンパク質酵素や細胞内代謝物の特性の解析やその人為的改変、生きた細胞を用いた蛍光ライブイメージングなど、生命科学の多彩な先端手法を学びます。医薬品・食品の開発や環境浄化・保全など幅広い分野に対応できる応用力が身につきます。さらに、応用物理専攻や機能化学専攻で提供される科目の学習を通じて、多角的な視点からの問題解決能力も育ちます。大学院に進学して深い思索力と探究力を学び、企業の研究開発部門をはじめとした様々な分野で活躍できる人材への成長が期待されます。学士課程る研究を行っている森林資源学研究室(堀澤 栄教授)を選びました。イオエタノールの生産には一般的に酵母が用いられ、前処理・糖化・発酵の3つのエタノールへと一工程で行え、環境負荷の低減やコストの削減などのメリットがあります。ただ、問題はエタノールの生産効率の低さ。※ 専攻・副専攻に関わらず、学群内のすべての研究室を志望することができます。2理工学コース(生命情報分野)生命情報専攻

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