高知工科大学 KUT WAY 2026
73/88

情報学群2013年卒業/大学院修士課程情報システム工学コース2015年修了景観デザイン課 主任※取材当時の情報です事業本部 車載事業部 営業管理部 主任※取材当時の情報です開学20周年記念事業でデザインが採用された食堂横の屋外飲食スペース→APCV2014という国際学会にスタッフとして参加→センパイがんばるセンパイがんばるEmployment SupportKUT WAY 2026Chapter72小柏 尚己 さんシステム工学群2016年卒業/大学院修士課程社会システム工学コース2018年修了傍士 和輝 さん株式会社千代田コンサルタント社会環境部景観デザイン室じました。それをヒントに高知龍馬空港国際線ターミナルはひろめ市場の雰囲気や高知駅の大屋根の感じを取り入れたデザインを提案しました。大学院では、開学20周年記念事業として、食堂横の屋外飲食スペースの提案をし、その案が採用されました。自分のデザインした施設が今も利用されているのはとても嬉しく、また誇らしく思っています。就職については、企業のインターンシップに参加するように重山先生から言われ、景観デザインの部署のある会社を探し、千代田コンサルタントに巡り会えました。社内のフレンドリーな雰囲気や和気あいあいとした感じが自分には合っているかなと思ったのを覚えています。 現在は主に公園など、景観デザインも考慮した土木設計を行っています。また、ライトアップイベントの検討や現場管理などにも取り組んでいます。当面の目標は、管理技術者になるためにRCCMと技術士の資格を取得することです。そしてより大きな公園などの設計に携わっていきたいと思っています。シャープディスプレイテクノロジー株式会社ただ立体の見え方には個人差があり、製品化するには、誰が見ても同じサイズの立体感を出せるようにしなければいけません。どのようにすればその誤差を無くすことができるかについての基礎研究に取り組みました。繁桝先生は普段は優しく接して頂ける反面、研究には手を抜くことなく、厳しく熱心に指導していただけました。 就職については、繁桝先生が共同研究されていたことで親しみもあり、シャープへの入社を決めました。入社当時から企画関係の仕事に携わっています。現在は、車載事業部に所属し、車のあらゆるディスプレイについて、様々な関連部署のマネジメントを行い、事業進行の旗振り役を担っています。時には現場と上層部の間をつなぎ意見の妥協点を探ったり、各部署での事業判断について相談にのったりなど、様々な事案のまとめ役ともいえます。最新のカーナビゲーションディスプレイには裸眼立体視やAR技術が組み込まれているので、顧客のニーズにも専門知識をもって対応できるところも、大学で得た知識が直接生きていると感じています。OB •OGVOICEOB •OGVO I CE 高校卒業後就職する友人も多く、自分自身も進路に迷っていたところ担任の先生から紹介されたのが高知工科大学でした。社会人になる前にもう少し自由に楽しみたいというのが本音でしたが、土木関係の仕事をしていた父の影響もあって、公園などのデザインに興味があり高知工科大学で建築・土木関係を学びたいと入学しました。当時何より気に入っていたのは高知工科大学のキャンパスの美しさ。綺麗な大学=華やかなキャンパスライフというイメージを勝手に抱いたことが高知工科大学への入学の決め手といっても過言ではありません。ただ、全く知らない人ばかりの環境に飛び込むことへの不安は強かったですが、いざ入学してみると、周りの人たちからも同じように不安を抱えているような雰囲気が伝わってきて、講義での課題を一緒にこなしていくうちに自然と仲良くなれました。これが、講義を楽しめた理由のひとつかもしれません。 研究室は重山先生(重山 陽一郎教授)の景観デザイン研究室に所属しました。重山先生ご自身が数々の現場の景観デザインに携わり素晴らしい実績を重ねられていて、当時からとても人気の高い研究室でした。学部の時は、高知龍馬空港に国際線ターミナルをもし造るとしたら、というテーマに取り組みました。それまで国際線を利用したことがなかったため、まずは実際の国際線ターミナルを見に行こうと関西国際空港と台湾の桃園国際空港に出かけました。両空港ともセキュリティ対策や道案内の丁寧さは当然のことながら、それぞれの地元らしさがよく出ていると感 子どもの頃から家にあったパソコンに慣れ親しんでいたおかげで、中学生のときにはタッチタイプができ、情報の検索をこなし、ウェブサイトの作成などもできるようになっていました。大学は情報系に進もうと考えていましたが、経済的な理由もあって高校卒業後4年間は大学進学のための資金づくりにあてました。準備も整い、さあ受験という学ぶことができるという機会に巡り会え、まさに「運命」を感じました。ただ、同級生とは4歳年が離れているので馴染めないのではという不安がありましたが、実際には年上ということでリーダー的な役割になることが多く、今も交流がある友人関係を築くことができました。 研究室は、繁桝先生(繁桝 博昭教授)のもとで、主に裸眼立体視の奥行きが個人差でばらつくという課題の解決に取り組みました。子どもの頃、目の焦点をずらすと複雑な模様の絵柄から図形が立体的に浮き上がって見える「ステレオグラム」が流行っていたのですが、それを簡単に見ることができ、とても感動したという経験から、そのようなテーマを取り扱っている研究室に興味をもちました。人間の両目は左右の目の間が約6〜7センチ離れていて左右それぞれの目で見えるものの形状は微妙に異なり、この微妙に違う画像を脳で処理して立体感を得ています。裸眼立体視はこの機能を利用して、メガネなどの機器を使用せず立体画像を見せる技術です。ちょうどその年に、高知工科大学が公立大学化されました。質の高い情報系の教育を、地元で経済的負担を少なく景観デザインの魅力を盛り込んだ大規模な公園の設計をしたいですね。子どもの頃の興味が、大学の研究そして現在の仕事へつながっています。3

元のページ  ../index.html#73

このブックを見る