1年次 まずは1年間、教養教育を軸とする「全学共通科目」を主に履修します。年次進行にあわせ、学習分野は専門化していくため、この間に幅広い学問分野にふれておくことは、長期的にプラスです。あわせて2年次での学系選択、3年次での専修選択を意識し、それぞれに必要な外国語を学んでおくことが望まれます。2年次 次年度での専修選択に向けて、哲学基礎文化学、東洋文化学、西洋文化学、歴史基礎文化学、行動・環境文化学、基礎現代文化学、6学系のいずれかに仮分属します。あわせて各専修が開講する研究入門的な講義や基礎演習などを履修、2年次の秋に行う専修選択に備えます。3年次 本格的な専門教育が始まります。分属する各専修では講義の他、演習や特殊講義といった専門的な授業を履修します。そのなかには大学院6学系31専修で文化全般をカバー現在、文学部には哲学基礎文化学、東洋文化学、西洋文化学、歴史基礎文化学、行動・環境文化学、基礎現代文化学、6つの学系があります。あわせて6学系に計31専修が設置されており、人類の思想や言語文化、歴史、行動、文化全般に関する諸学問を広くカバーしています。キーワードは「人間とその文化的営み」文学部の多種多様な研究を束ねるキーワードは「人間とその文化的営み」です。その研究領域は人類文化の起源から現代に至っており、地理的にも日本から地球の全域におよびます。また、多様に広がる専門研究を担う専修は、それぞれ独立した研究室を形成しており、学生は教員や大学院生と授業等の場を共有することで、多くの学びと知見を得ていきます。教養教育の土台に専修の学びを積み重ねる4年間生とともに学ぶ授業もあります。当初は大学院生の知に圧倒されることもありますが、彼等の学問を追究する真摯な姿勢から、研究者への道が見えてくるようです。また、文学部では諸外国語をふくむ文献講読を主とする授業が多い傾向にありますが、実験やフィールドワークを行う専修もあります。4年次 卒業論文の作成が学びの中心となります。自らテーマを定め、自ら資料を集めて分析し、自ら論文にまとめる過程は容易ではなく、辛苦を伴うこともあるでしょう。ただし辛苦を乗り越えた経験は、実社会においてきわめて有益であり、大学院に進学する学生にとっては、卒業論文の作成が研究者の道を行く第一歩となります。各研究室が学問的ネットワークを形成6学系31専修にある研究室の多くは、他大学などで研究職に就く卒業生も加えた研究会を運営しており、そうした独自ネットワークの広がりが、100年をこえる文学部の学問的伝統を支えています。「京都学派」とよばれる自由な学風京都大学の文学部は「京都学派」とよばれる独自の自由な学風を育むことで各界に多数の有為な人材を輩出し、国内に数ある文学部のなかでも特筆すべき位置づけを示しています。こうした歴史と伝統に培われた学習環境が、ほかに例がないのはもちろん、この知的交流の場に新入生が新風を吹き込んでくれることを求めるなど、新進の精神が絶えないのも京都大学の文学部ならではです。ココに注目1933
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