2年次の終わりに選択・登録し、3年次から所属する5学系は、それぞれ概ね次のような専門分野と対応しています。また、各学系では演習(ゼミ)や実験・実習をふくむ専門科目を履修、京都大学の理学部が蓄積してきた先端知の獲得をめざして学びます。●数理科学系……数学●物理科学系……物理学/宇宙物理学●地球惑星科学系……地球物理学/地質学鉱物学●化学系……化学●生物科学系……動物学/植物学/生物物理学※各学系の詳細は36ページ参照自主ゼミ風景課題演習(3年次)における白亜紀変成岩の野外観察自然の〈秘密〉を解くことを愉しむ学部自然はどのようになっているのか、なぜ自然はそのように成り立っているのか、自然を動かす法則は何なのか、私たち人間はつねづねこのような疑問を抱きます。京都大学の理学部は、誰も答えを教えてくれない自然への疑問をもつ人たちが集まり、自然の声に耳を傾けながら疑問を解いていくとともに、どこまでも深い自然の〈秘密〉を探り続けることを愉しむ学部です。従来の枠組みにとらわれない人材を育成京都大学の理学部は理学科のみの1学科制です。この制度の意図は、分野・領域が多岐にわたる理学を学ぶ過程で発見した自身の適性に応じた専門選択を可能にするためであり、あわせてそうした自由性により、従来の学問分野の枠組みにとらわれない人材を育成することも狙っています。自然科学の先端知を獲得する5学系4年次の卒業研究は必修となっており、課題研究に取り組みます。その際、学生は担当教員から個別に指導を受け、研究手法を身につけながら課題を追究し、その結果をまとめる能力を養います。これらを通じ、より高度な専門研究への意欲を高めることを期待しています。理学部科目「発生生物学」授業風景教育の基本方針は個々の意欲の尊重京都大学の理学部では3年次から5学系のいずれかに選択分属し、少人数でのゼミや実験・実習などの研究活動を通じて専門知を獲得します。その間、もっとも大切なのは〈自ら学ぶ意欲〉にほかなく、その尊重と伸長を教育の基本方針としています。数多くの独創的な研究者を輩出京都大学の理学部はノーベル賞やフィールズ賞など、国際的トップレベルの賞の受賞者をふくめ、これまで数多くの著名かつ独創的な研究者を輩出してきました。あわせて、自ら開拓した新たな研究分野に挑み続ける〈革新〉の伝統はいまも息づいています。こうした学問の創造や開拓は、研究・教育への自由性が育んだ結果です。現在、計画・遂行されている新たな研究プロジェクトも数多く、学生の教育にフィードバックされる先端知も決して少なくありません。卒業研究に取り組む4年次理学部と接続する大学院「理学研究科」の数学・数理解析専攻と化学専攻では、大学に3年以上在学し、所定の単位を優れた成績で修得したと理学研究科が認めた者には、大学院修士課程の出願を認めています。また、博士後期課程で特に優れた研究成果を挙げた者については、修士課程と通算5年未満の在学で博士の学位が授与されることがあります。ココに注目学部3年次の修了による大学院進学35334455
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