京都大学案内 2026
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理学部京都大学の理学部は、学生を次代の自然科学を担う人材に育むことをめざし、2つの具体的な教育目標を掲げています。❶ 自然科学の基礎体系を深く習得し、それを創造的に展開する能力を養成する。❷ 個々の知識を総合化し、新たな知的価値を創出する能力を養成する。この教育目標に基づき、自由な雰囲気による学問創造と自律学習を促しながら、理学科のみの1学科制ならではの〈緩やかな専門化〉を経て、研究の最前線へと向かいます。京都大学の理学部では1年次から2年次にかけて、教養教育を軸とする「全学共通科目」を主に学び、あわせて学部の「専門基礎科目」を履修します。「全学共通科目」は、人文・社会科学科目群、自然科学科目群、外国語科目群、情報学科目群、健康・スポーツ科目群、キャリア形成科目群、統合科学科目群、少人数教育科目群、計8科目群に分類されています(自然科学科目群には理学部教員が担当する科目も多数です)。学部「専門基礎科目」は3年次から所属する学系での専門的な学びや研究の土台になります。こうした2年間により、高度な専門分野を学ぶための基礎を養うとともに、幅広い学問にふれることで豊かな教養を身につけ、人間的な視野を広げます。自然はどのようになっているのか、なぜ自然はそのように成り立っているのか、自然を動かす法則は何なのか、私たち人間はつねづねこのような疑問を抱きます。京都大学の理学部は、誰も答えを教えてくれない自然への疑問をもつ人たちが集まり、自然の声に耳を傾けながら疑問を解いていくとともに、どこまでも深い自然の〈秘密〉を探り続けることを愉しむ学部です。京都大学の理学部は理学科のみの1学科制です。この制度の意図は、分野・領域が多岐にわたる理学を学ぶ過程で発見した自身の適性に応じた専門選択を可能にするためであり、あわせてそうした自由性により、従来の学問分野の枠組みにとらわれない人材を育成することも狙っています。2年次の終わりに選択・登録し、3年次から所属する5学系は、それぞれ概ね次のような専門分野と対応しています。また、各学系では演習(ゼミ)や実験・実習をふくむ専門科目を履修、京都大学の理学部が蓄積してきた先端知の獲得をめざして学びます。●数理科学系……数学●物理科学系……物理学/宇宙物理学●地球惑星科学系……地球物理学/地質学鉱物学●化学系……化学●生物科学系……動物学/植物学/生物物理学※各学系の詳細は36ページ参照4年次の卒業研究は必修となっており、課題研究に取り組みます。その際、学生は担当教員から個別に指導を受け、研究手法を身につけながら課題を追究し、その結果をまとめる能力を養います。これらを通じ、より高度な専門研究への意欲を高めることを期待しています。理学部と接続する大学院「理学研究科」の数学・数理解析専攻と化学専攻では、大学に3年以上在学し、所定の単位を優れた成績で修得したと理学研究科が認めた者には、大学院修士課程の出願を認めています。また、博士後期課程で特に優れた研究成果を挙げた者については、修士課程と通算5年未満の在学で博士の学位が授与されることがあります。京都大学の理学部では3年次から5学系のいずれかに選択分属し、少人数でのゼミや実験・実習などの研究活動を通じて専門知を獲得します。その間、もっとも大切なのは〈自ら学ぶ意欲〉にほかなく、その尊重と伸長を教育の基本方針としています。京都大学の理学部はノーベル賞やフィールズ賞など、国際的トップレベルの賞の受賞者をふくめ、これまで数多くの著名かつ独創的な研究者を輩出してきました。あわせて、自ら開拓した新たな研究分野に挑み続ける〈革新〉の伝統はいまも息づいています。こうした学問の創造や開拓は、研究・教育への自由性が育んだ結果です。現在、計画・遂行されている新たな研究プロジェクトも数多く、学生の教育にフィードバックされる先端知も決して少なくありません。自然の〈秘密〉を解くことを愉しむ学部従来の枠組みにとらわれない人材を育成数多くの独創的な研究者を輩出自然科学の先端知を獲得する5学系卒業研究に取り組む4年次学部3年次の修了による大学院進学KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 202635ココ に 注目!教育の基本方針は個々の意欲の尊重理学部 の 特徴33445511 明確な目標に基づく創造性の養成22 当初2年間で教養と専門性の基礎を培う

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