九州大学 文学部 案内 2023
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4年生と教員の集合写真心理学教室旧館の大理石の表札「心理学教室」(近藤雪竹筆)。現在は心理学コース大学院生室(E-A-322)の入口に設置している。56具体的には、感覚・知覚の領域では、特に視覚に関わる空間知覚、眼球運動、視覚イリュージョン、色、明るさといった問題を扱い、記憶・思考・情動の領域では、画像や言語情報の認知過程、知識の構造及びその運用のしくみ、認知過程と情動との関係、また個人差の領域では、学力やパーソナリティ特性の測定方法といった問題を扱っている。さらに、本研究室では、基礎的研究によって得られた知見を利用して、芸術学や建築学と関連のある感性研究、法学と関連のある目撃者記憶研究、医学と関連のある高次脳機能研究、コンピュータ科学や統計科学と関連のあるコンピュータテスト研究といった、応用を中心とした学際的研究にも積極的に取り組んでいる。また本研究室では、国家資格として制定された「公認心理師」に対応したカリキュラムを整備しており、受験資格取得のために大学で修める必要がある授業科目を提供している(詳しくは学生便覧等を参照)。文学部/人文学科/人間科学コース大学院人間環境学府/行動システム専攻「こころ」とは何かを科学的に追究する心理学という学問は、一般に、ヒトやその他の動物の行動を支えている内的過程(こころ)のメカニズムを実証的な手続きによって解明することを目標としている。心理学で扱う「こころ」に関する問題には様々なものが存在するが、本研究室では特に、感覚・知覚、記憶・思考・情動、個人差といった基礎的なテーマについて研究している。すなわち、人間が外界から情報をどのように受容し、処理・統合し、評価しているか、その情報処理プロセスとメカニズムを実験・調査・シミュレーションによって解明するといった研究を行っている。心理学研究室

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