のでしょうか?があれば全くそれ通りに社会が動いているかというと、そうは言えないのですね。そういうあたりを研究していくっていうのも一つ面白い点なんですよね。Q. 大学に入学される際は法律に興味を持たれて法学部に進学さと言えればかっこいいんだけど、むしろ全然法律には興味がなくてですね。どちらかと言えば歴史が好きだったので、まあ今でも歴史をやっているわけですが(笑)。だからまあ、大学っていうのは法学部だったり文学部だったり枠組みっていうのはあるんですけれど、その枠組みも絶対的なものではないので。別に法学部に入って歴史をやってもいいわけですし。経済学部に入って法律やったっていいわけです。そこはむしろ、自分で自由にデザインする、それぐらいの勢いで大学で活躍してもらえると僕は嬉しいですね。Q.高校生に向けてアドバイスをお願いします。とりあえずいろんなものに目を向けて、まずは体験してほしいですね。どの分野でもいいです。とりあえず何か凝り固まった一つのあり方だけを求めるんじゃなくて、常に世の中は多種多様なので、自分とは違ったあり方に目を向けて、多様性というものにまず敏感になってもらいたいです。ひょっとしたら現在の我々とは違うあり方があるかもしれない。いろんなものを健全な目で疑って、いろんなあり方というものを体験してほしいです、そこを高校生には一番期待したいですね。また、高校だったら嫌っていうほど宿題やらテストやらが黙っていても降ってくるわけですけれど、大学は自分から獲りに行かないと何にも得るものがないんですね。積極的に何かを“獲りに行く”という自発的な姿勢が求められるわけです。なるべくそういう態度を高校生のうちに身につけておけば、大学生になっても困らないと思います。遠慮は要りません。自分なりに何か引っかかるものを感じたのであれば、そこには必ず何かがあります。自分がふと気になったこと、これを瑣末なことと片付けずにむしろ大事にして、それを手がかりに貪欲に追求してもらえればと思います。れたんですか?7院に入ったのは98年、ちょうど20年前ですね。Q.20年たった今でも熱は冷めないですか?熱が冷めないというか。飽きないですね。あの国には常に何かあるので(笑)。話題には事欠かないというか、ネタには事欠かないですね!Q.日本と中国の法律に似通っている部分はありますか?中国の今の法律は、特にここ20年程の間に日本や欧米などの制度をかなり取り入れたので、だいぶ共通している部分があります。けれどもベースにはやはり社会主義という制度がありますし、中国の伝統的な考え方も存在するので、それらと新たな要素とのせめぎあいが生じます。法律東洋法制史は中国を中心とした東アジア諸国の法の歴史を学ぶ学問です。中国法は現代中国における法律について学ぶ学問です。 3・4年次は専攻教育科目の履修をつうじて、学生各自が自分自身の問題関心に沿った学びを深める期間です。 法学部教育の共通インフラとも言うべき「基盤科目」の履修をふまえて、より多種多彩な「展開科目」群の中から各自のニーズに応じて自由に科目選択を行い、卒業後の進路を見据えた自前の学修計画を立てることができます。また、3年次から始まる高年次ゼミナールは、少人数クラスの濃密な議論をつうじて高度な専門性を育む法学部教育のコアであり、ゼミナール担当教員は活発で個性豊かなゼミナール運営に特に力を注いでいます。3・4年次の目標は、学生一人ひとりが自分なりの明確な目的意識をもって専門性を高め、大学での学びを実りあるものにすることです。法学部教員スタッフは、みなさんの目標達成に向けた学びを強力にサポートします。講義紹介東洋法制史・中国法Q. 東洋法制史・中国法とはどのような学問なQ.なぜそれを学ぼうと思ったのですか?直接のきっかけは、僕が学部4年生の頃に出たゼミです。現代中国法のゼミだったのですが、そこで学ぶ法律が今まで習ってきた日本の法律とは全く異なっていて、そして全く違う社会がそこにあり、中国人たちはそこで普通に暮らしているという、全く自分達とは異なる社会のあり方にまず驚きました。逆に今まで学んできた日本の法律の概念や体系は、気持ちいいほど音を立てて崩れていきましたね。そのカルチャーショックが一番惹かれた理由です。その時のゼミは必要に応じて歴史もやるという形式だったので、東洋法制史についても並行して学んでいました。Q.現在研究されて何年くらい経つのでしょうか?大学に入ったのが1993年ですから、もう20年以上経ちますね。大学西 英昭 先生法学部3・4年生
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