九州大学 共創学部 2023-2024
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2共創学部は2018年4月に設置された新しい学部です。学部名からはどんなことを学ぶ学部なのか、なかなかイメージができないことと思います。共創学部が目指しているのは、学生一人ひとりが自分の問題意識に基づいて、文理の壁を超えて領域の異なる複数の学問分野を学び、課題を設定してその解決に自ら取り組む、新しい大学教育の実現です。このような主体的な学びを通じて、絶え間なく変化する世界の課題に持続的に取り組むことのできる、強くしなやかな知性をもった人物を育てること、それが共創学部の目標です。日本の大学の多くは学問領域ごとの学部に分かれ、さらに学部の中でも学科やコースが分かれ、同じ学科やコースの中でも隣の研究室で行われている研究内容はよくわからず、しばしば「■壺」と揶揄されています。学問の各々の専門領域は極め難いほどに広く深く、世界的な競争が激しいため、このように領域を定めて研究を進めることには十分な理由があります。たしかに「■壺」の中に宝は隠されているのです。しかしながら、いま私たちが生きている現代は、人類が生み出した高度なテクノロジーや新しい社会システムによって、これまで隔てられていた領域が緊密に結び付けられたり、人間にしかできないと考えられていた仕事がマシーンによって置き換えられたり、新たな変化が起きている時代です。このような時代に求められるのは、従来の専門領域に固執することなく、独自の問題意識に従ってそれをとびこえ、複数の領域が絡みあう新しいフィールドで、新たな知見や価値を発見していくことです。共創学部は、このような新しいフィールドの課題を解決するために、複数の専門領域を結びつけて課題解決の知へとつなげる協働知創造、すなわち「共創」に習熟した人材の育成を目指しています。そのために文理にまたがる多様な専門を有する52名の専任教員と31名の科目担当教員(2023年7月現在)を配置し、九州大学の教育リソースを活用しながら、多様な学問を結びつけて課題解決に取り組むことのできる教育環境を整えています。共創学部は、個々の学生が既存の学部の枠を超えて自らのプロジェクトを遂行する新しい学部です。皆さんもぜひ参加してみませんか。教職員一同、皆さんの挑戦を心よりお待ちしています。経済教育地域異文化とコミュニケーション環境地理学地球温暖化海洋汚染生物多様性地球の変動学位:博士(法学) 専門分野:政治思想史KABURAGI Masahiko格差環境message学部長鏑木 政彦教授

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