経済・経営学科1212現代日本経済論産業配置産業構造産業技術FUJII Hidemichi[研究テーマ]❶環境保全と経済成長の両立可能性❷持続可能な開発目標とESG経営❸技術の研究開発戦略分析YOKURA Yutaka[研究テーマ]❶産業集積論❷地域イノベーション❸経済地理学HORII Nobuhiro[研究テーマ]❶中国の市場経済移行と産業構造変動❷中国のエネルギー産業・環境産業❸中国の大気汚染問題と環境政策YASUDA Satoko[研究テーマ]❶イノベーション・マネジメント❷オープン・イノベーションと産学❸高度人材の国際移動とイノベー連携ション私の学部担当講義は、主に3・4年次生を対象とした「現代日本経済論」です。「現代日本経済論」の講義では、経済の変化を理解するための基本的な視点を身につけるとともに、戦後から今日における日本経済の変遷について紹介します。さらに現在の日本経済が直面する多様な課題について論じるとともに、学生自身で政府統計や企業の有価証券報告書を活用し、日本経済の現状について理解を深めることを目指します。次にゼミについて説明します。3年次のゼミでは、既に発表されている研究論文の調査を進め、「企業」、「環境」、「技術」をキーワードとしたテーマで、どのような研究がこれまでに行われてきたのかについて理解を深めます。その中で、これまでの研究では明らかになっていない点を明確にし、研究テーマの設定を行うことを目的とします。4年次のゼミでは一人一人が専門分野を持って、さらに文章を書く技術を身に着け、卒論を仕上げていきます。卒論は、各学生が興味を持った研究テーマに沿って、論文題目を決定していきます。卒業論文を執筆していく過程で、見やすい発表資料の作成方法や、データの整理方法など、社会人として働く中で必要不可欠なスキルを身につけることを目指します。[講義・ゼミ紹介][講義・ゼミ紹介]身近な産業を見渡すと、ある産業は特定の地域や都市に集中し、また別の産業では分散して立地するというような事例を見つけることができます。3・4年次生を対象とする「産業配置」では、そのような企業や産業の立地の違いについて、産業の特性や、立地主体である企業を取り巻く様々な外部環境に着目します。講義では、特に立地論の観点から、産業立地に関する話題を取り上げ、豊富な事例から実態を理解していくとともに、産業立地の諸課題を扱う際に役立つ数理的な手法についても紹介します。ゼミでは地域経済や産業地域をめぐる様々な現代的テーマに関して、「経済地理学」を土台とした研究を遂行していきます。経済地理学は経済活動の地理的な側面に光を当てる学術分野なので、対象地域も対象産業も様々なものが考えられます。専門的な論文の輪読を通じて、地域経済を分析するためのアプローチを学び、4年次には卒業論文の作成を目指します。[講義・ゼミ紹介]中国は2010年に日本のGDPを凌駕して、世界第2位の経済大国となりました。ピンと来ます? 中国の経済発展の凄さを知るには産業に注目することが有効です。中国経済の躍進を支える企業と企業に影響を与える様々な条件を調べれば、中国の強さについて、また逆に直面している課題について具体的に理解することができます。私が担当している「中国語経済」と「産業構造」はそうした観点から日本との比較も交えて分析します。 ゼミでも学生はグループに分かれて特定産業のリサーチを行います。2021年は化粧品、観光、鉄鋼、ゴミ発電、航空機製造、タバコなどの産業研究、炭鉱地域の環境問題、エネルギー企業の海外進出といった課題研究が進行中です。グループは日本人学生と中国人留学生で構成され、知の国際協働のプラットフォームとなります。夏休みには中国に現地調査に行きます(残念ながら新型コロナ流行で2020年は実施できず)。現場に根ざした中国理解と一生モノの外国の友人、これがゼミから得られる財産になるはずです。[講義・ゼミ紹介]新技術が誕生して新しい製品・サービスが生まれ、それが普及して経済効果が発生し、新産業が形成され、さらには企業経営や人間生活にまで影響を及ぼす長い過程は、「イノベーション・プロセス」と呼ばれています。このプロセスは、「知識創造」、「価値創造」、「価値獲得」という3局面に分けることができますが、それぞれの局面で、興味深い現象が報告されています。有名な「オープン・イノベーション」論は、「知識創造」局面で、自社の発明と他社の知識を戦略的に組み合わせることの重要性を説いています。ビジネスパーソンに人気の「破壊的イノベーション」は、「価値創造」と「価値獲得」の局面で、正しい経営者が判断を誤るという興味深い現象を報告し、そのメカニズムを明らかにしています。ゼミではまず、イノベーションはあらゆる人々・組織、制度の影響を受けながら形作られるという、「イノベーション・エコシステム」の概念枠組みを修得します。それを応用しながら「第4次産業革命と企業マネジメント」、「新産業の誕生・成長と制度の関係」についてディスカッションを重ね、最終学年での卒業論文につなげていきます。藤井 秀道與倉 豊堀井 伸浩安田 聡子
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