九州大学 経済学部 CAMPUS GUIDE 2024
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経済工学科1919ミクロ計量経済学数理計画数理統計学情報管理経済数学SUGA Fumihiko[研究テーマ]❶ライフサイクルモデルを用いた実証分析❷個票データを用いた、家計・個人の資産形成や就学・就労行動に関する実証分析KITAHARA Tomonari[研究テーマ]❶線形計画問題に対するアルゴリ❷経済学における問題に対する数ONISHI Toshio[研究テーマ]❶ベイズ予測における双対性❷モデル平均およびモデル選択❸ベイズ型一般化線型モデルIZUNAGA Yoichi[研究テーマ]❶クラスタリングに対するモデリング❷社会科学や工学における諸問題KOMURO Rie[研究テーマ]❶数理モデリング❷多目的遺伝的アルゴリズムズムの理論的解析理計画法によるアプローチ❸数理計画法の現実問題への応用とアルゴリズム設計に対する数理的アプローチ❸オペレーションズ・リサーチ私はデータを用いた実証分析を専門としており、主にミクロデータ(分析対象の各個人や各企業の情報を含むデータ)の分析に関する講義を担当しています。私の講義では、実際に参加者の皆さんが分析する立場になった場面を想定し、どのようにして分析を行い、得られた結果をどのように解釈するのかという実践的な側面に重きを置いています。 ゼミは、データ分析によって何がわかって何がわからないのかを知ってもらうために、『因果推論』をメインテーマにして、参加者に発表・議論してもらっています。二つの変数の関係を知りたいとき、それらの変数がデータとして与えられれば、変数間の相関関係はわかります。しかし、相関関係は必ずしも因果関係(=原因と結果の関係)を意味するとは限りません。因果関係を明らかにするためには何かしら特別な状況や変数、手法が必要で、そのための理論・手法を『因果推論』と呼びます。統計ソフトRを使った実習を通して、『因果推論』をはじめとするデータ分析の理論・手法に関する実践的な知識と技術を、参加者の皆さんに身に着けてもらうことを目指しています。学部生向けの講義では、主に「数理計画法」を担当します。現実の意思決定問題を数学的にモデル化し、得られたモデルをアルゴリズムを用いて解くことによって、効率的な意思決定を目指す方法論です。数理計画法が役立つ分野は多岐にわたり、講義では様々な数理計画モデルやアルゴリズムを勉強します。ゼミでは、数理計画法に関する文献の講読や、実際に意思決定問題を数理計画法を用いて解決することなどを通して、・数理的問題解決能力・コミュニケーション能力・プログラミング能力・英語力の4つをバランスよく伸ばし、幅広い分野で活躍できる人材になってもらうことを目指します。少しでも数理計画法に興味を持った方は、ぜひ当ゼミをご検討ください。近年、機械学習に代表されるように大量の情報を収集・認識し活用する技術が目覚ましい発展を遂げています。私の学部担当講義「情報システム」では、機械学習の技術(特に教師あり学習と教師なし学習)の背後にある統計的モデリング手法やアルゴリズムの基礎について学びます。3年次のゼミでは、専門書の輪講とディスカッションを通して機械学習(情報の解析と利活用の手法)と数理最適化(意思決定の手法)の基礎について学びながら、並行してコンピュータを用いた演習を行います。4年次のゼミでは、各自(あるいは数人のグループ)で興味のあるテーマを設定し3年次に学んだ知識を用いて数理的な立場から検討し解決を試みます。対象とするテーマについては、特定の領域に限定せず社会科学や工学などの幅広い領域から設定してもらえればと思います。一緒に考えていきましょう。経済学を勉強する上で、数学は「必要不可欠な道具」と言っても言い過ぎではないでしょう。その道具としての数学を学ぶための「経済数学」という講義を担当しています。「経済学分野で必要な数学」に絞った上で、できるだけ広範囲に渡る内容を取り上げます。ゼミでは、数理モデリング、特に、「時間によって変化する現象を微分方程式で表す」ことを学んでいます。物理学や生物学の現象を表す際、微分方程式は非常に有効なツールですが、経済学の分野においても、微分方程式を用いて説明のできる現象が様々あります。微分方程式を使って数理モデルを構築(数理モデル化)し、それを解くだけでなく、得られた解がどのようにふるまうのかを考えます。まずは微分方程式による数理モデルに慣れることを目標に、経済学に限定せず、他分野での応用も紹介しながら教科書を読み進めます。その後、コンピュータを用いた解法や分析方法を学習します。[講義・ゼミ紹介][講義・ゼミ紹介][講義・ゼミ紹介]例として株式投資を考えてみましょう。株価は様々な要因により日々変動します。どの銘柄に投資するのがリスクを小さくし、かつ、収益を大きくできるのでしょうか? 不確実性の下で適切な意思決定を行うにはどうすればよいのでしょうか?この問題に対する1つの回答を与えるのが統計学です。過去のデータを分析し、将来を予測する方法論を科学する学問分野です。担当講義科目の「数理統計学Ⅰ・Ⅱ」では、⑴ 基礎概念と数理的基礎を学び、⑵ 代表的なデータ分析手法を学びます。ソフトウェアを使ってデータ分析が行えるようになることが目標です。ゼミでは、近年注目を集めているベイズ統計学を学びます。IT技術の進展は複雑なモデルを使ったデータ分析の必要性を増大させました。複雑なモデルに基づくデータ分析で威力を発揮するのがベイズ統計学なのです。ちなみにベイズとは18世紀の数学者Thomas Bayesに由来します。[講義・ゼミ紹介][講義・ゼミ紹介]菅  史彦北原 知就大西 俊郎伊豆永 洋一小室 理恵

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