九州大学 経済学部 CAMPUS GUIDE 2024
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22就職先(株)リクルートはじめに、数ある大学の中から九州大学経済学部に少しでも興味を持っていただきありがとうございます。私が2016年3月に卒業した経済工学科は、前期の入学試験でセンター試験の点数に加えて、理科の記述試験を課さずに国語の記述試験が課されています。そして、数学(数学Ⅲまで試験範囲)と英語の記述試験を重視した点数配分になっています(平成30年度現在)。このように受験生の皆様にとって入試科目が特徴的である理由は、入学後の学習に直結しているからだと私は考えています。数学は、経済の動きを数式で記述することを試みる「理論」や、統計学とデータを用いて経済の動きの検証を試みる「実証分析」で九州大学で過ごした日々が、私を社会でも力強く歩んでいけるよう育ててくれたと卒業した今、実感しています。大学時代、課外活動であるオーケストラに夢中だった私ですが、そんな私に稲妻が走ったのが学部3年次より始まるゼミ活動です。たくさんの知識を暗記して勉強していた高校までの勉強とはまた違った、「学ぶ」ということの面白さをここで知ることができたからです。私の所属したゼミでは、「学ぶ」ために必要となる、情報を集める力・正しく読み取る力や根拠に根差した理論で意見を組み立てていく力を、3年次の1年間かけ、仲間と切磋琢磨しながら学んでいきました。4年次には、各々の設定したゼミ論文のテーマについて、自らの知的好奇心を動かし、能動的に「成長はしなくてもよい。変化することが大事。」ゼミでお世話になった教授から教わり、今でもふと思い出す言葉です。苦手なことをできないことと決めつけず、臆せずチャレンジしてみることで視野が広がるよ、という意味に解釈しています。私の場合、苦手なことと言えば人前で話すことでした。ゼミに入った当初は、報告の際に緊張で声が震えるほどだったことを思い出します。しかしそんな私でも、九州大学での6年間の学生生活を通じて、数々のノウハウを学び、体験を重ね、最後には、落ち着いた態度で学会の研究報告をできるまでになりました。そのノウハウ、体験のほとんどが、ゼミを通じて学んだものです。私の所属していたゼミでは、3年次の一年間は、4年次での論文作成利用されています。英語は、先行研究や海外の教科書から知見を得るためや、研究内容をグローバルに発信するための論文執筆で使用する可能性があります。数学や英語を「ことば」として利用し、私たちひとりひとりが構成する「社会」を分析することに少しでもワクワクする方にとって良い学習環境であると思います。授業や研究以外の生活にも、様々な楽しみがあります。サークル活動やアルバイトに力を入れる人もいれば、企業へのインターンシップや学生団体への参加で社会との接点を積極的に持つ人もいます。私自身も、大学での授業を中心に、6年間のサークル活動、複数企業のインターンシップ、飲食店や家庭教師のアルバイト、福岡市こどもの学びと居場所づくり事業など、多くの経験をすることができました。受験生のときとは比べ物にならない多様な方々との関わりは私にとって大きな財産となっています。さいごに、この記事を読んでくださった受験生の方が来春に九州大学経済学部に入学してくださることを心待ちにしています。楽しい学生生活があなたを待っています。学びを深めました。研究に対して様々な視点から仲間の意見をもらい、ディスカッションする中で、より広い視野で研究を深められたという経験は、大学のゼミならではの醍醐味だったと感じています。ゼミで培った力は現在の仕事にも活きていると思っています。大学卒業後、私は日本銀行へ入行しました。皆さんが安心してお金を使い、生活できるよう、私たちは日々幅広い業務を遂行しています。どのような業務に携わるときでも、情報を正しく理解し、他者に正しく伝える力や論理的な思考の組立て方は必要とされ、現在も仕事を通して学び続けているところです。大学では多くの出会いがあり、その1つ1つがかけがえのないものです。就職活動において悩んでいた私へ、「正しい道を選択するのではなく、選択した道を正しくしていく」大切さをゼミの担当教授であった篠﨑先生は教えてくださいました。この言葉は今でも私を支える言葉です。九州大学での学びや出会いを糧とし、これからも社会に貢献していく道を歩んでいくために努力していきたいと思います。是非、皆さんも九州大学での学び、出会いを通して、皆さんの道を力強く歩んでいってください。のための助走期間と位置付けられ、図書館やネットでの文献検索の方法、レジュメの作成方法から報告の作法までをみっちり仕込まれます。ゼミの同期と一緒になってひいひい言いながらなんとかついていったかんじでしたが、一次情報をmisreadせず、また、misleadしないように他者に伝えることについて真剣に考えたことが、社会人となった今活きているように感じます。また、体験を通じて得たものも大きかったです。修士に入ってから、研究室内の自主ゼミでの報告、講義での報告、一年に一度開かれるポスターセッションでの報告、最後には学会での報告と、報告する機会が数多くありました。そして、教授や研究室のメンバーをはじめとするさまざまな方から数多くのフィードバックを受けることができました。いただいた意見をきっかけに研究が展開していく場面が多くあり、そのたびに環境に感謝しました。なにより、自分が書いたり話したものに対して、誰かが真剣に意見をしてくれることをうれしく思いました(それは学部時代も同様です)。九大経済学部への入学を検討されている皆さんには、自分のやっていることに対して真剣に応えてくれる人が大勢いるんだということを、声を大にして伝えたいです。ゼミに限らず皆さんの可能性を広げる機会を沢山得ることができると思います。竹内 尊紀 TAKEUCHI Takanori九州大学経済学部卒業を経て九州大学経済学府修了(2018年3月)玉理 早紀 TAMARI Saki九州大学 経済学部 卒業(2016年3月)就職先日本銀行伊藤 朱里 ITO Akari九州大学経済学部卒業を経て九州大学経済学府修了(2022年3月)就職先福岡県庁

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