九州大学 歯学部 2023
9/28

学修マップ(上図)の解説歯科医師として生涯学習大学院進学研究者・教育者への道2023 KYUSHU UNIVERSITY, SCHOOL OF DENTISTRY8 1年次は、伊都キャンパスで基幹教育科目を履修します。基幹教育では、人文系、理数系、言語文化系科目ほかで高い教養を身につけるとともに、基幹教育セミナーや課題協学科目等を通じて能動的学習を行います。週に1度、歯学部専攻科目「歯学概論」があり、歯学部教員が週替わりで各分野の研究、教育、臨床のトピックを紹介します。秋学期には病院見学実習があります。 2年次からは、病院キャンパスで学びます。解剖学、生理学、生化学などの生命科学、基礎医学の科目に始まり、3年次からは徐々に臨床歯学の科目が実施されます。授業は講義だけでなく実習も多く実施されます。基幹教育は高年次基幹教育科目として2〜4次にも一部実施されますが、4年次には、医学部、保健学科、薬学部と合同で医療系統合教育科目が実施されます。そのうち「インフォームドコンセント」では、模擬患者さんにご協力いただき、多職種連携で説明と同意取得を行う実践的な実習も行います。このほかに、4・5年次には、リサーチエクスポージャで各研究分野に配属され、研究も体験します。 5年次には、臨床実習に進む前の全国共通の試験である共用試験CBT・OSCEが実施されます。CBT(Computer Based Testing)はコンピュータを用いた「知識」に関する客観試験で、OSCE(Objective Structured Clinical Examination)は基本的臨床「技能」と「態度」を評価する試験です。これらCBT・OSCEは令和6年度から公的化され、両方に合格すると「スチューデント デンティスト」として認定を受け、いよいよ診療参加型臨床実習に進みます。診療参加型臨床実習では、実際に患者さんの治療実習も行います(写真参照)。実習の最後には「診療参加型臨床実習後客観的臨床能力試験(Post -Clinical Clerkship Performance Examination:Post-CC PX)」と呼ばれる実技試験を行い、それまでに身につけた基本的な臨床能力を評価します。そして最後に、歯科医師国家試験を受験します。このように、歯学部では、広範な知識に加えて、医療人に必要な態度、歯科医師に必要な基本的臨床能力を身につけた上で卒業することが求められます。 歯学部卒業後は、1年間の歯科医師臨床研修、そしてその後は、大学院への進学を含め研究、臨床、教育、行政などの様々な方面に進みますが、いずれの場合でも歯科医師として生涯学習が求められます。歯学部ならではの実践的実習「歯科臨床実習」:スチューデント デンティストとして、実際の患者さんを対象に治療実習を行います。※患者さんのプライバシー保護のため、スタッフが患者役をしています。九州大学歯学部の学修マップ [概要(令和5年4月時点)]

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る