九州大学 大学院薬学府・薬学部 2023
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在校生からのメッセージ内山 瑳和子古本 裕香久原 彩花北村 昌彦丸田 侑宜薬理学分野薬理学分野博士1年生理学分野生理学分野修士2年(創薬科学科国際コース卒)分子生物薬学分野分子生物薬学分野修士1年環境調和創薬化学分野環境調和創薬化学分野臨床薬学科5年創薬ケミカルバイオロジー分野創薬ケミカルバイオロジー分野臨床薬学科4年41 高校生の私は、「研究者になりたい」という憧れはあったものの、具体的に何を研究したいのかはわかりませんでした。漠然と「研究成果が医療に貢献できたら嬉しい」と考え、創薬に関わる知識を幅広く学ぶことができる創薬科学科を志しました。 私は現在、学部・修士課程を経て、博士課程で薬理学を学んでいます。薬理学とは、疾患のメカニズムを解明し新たな創薬標的を発見する、薬学の基盤となる学問です。私が所属している津田研究室では、痛みやかゆみのメカニズムについて、神経細胞やその周りに存在するグリア細胞に着目した研究を行っています。熱心に指導してくださる先生方、真面目な話から他愛もない話までできる研究室の仲間、そして昼夜を問わず熱中できる研究に出会うことができ、高校生の私の選択は大正解だったなと実感しています。 九州大学薬学部の魅力は、研究力はもちろん、伊都や馬出キャンパスでの大学生活にあると思います。福岡は都会ながらも自然が多く過ごしやすいため、私のような県外からの進学者も含め、みんなもれなく福岡が大好きになります。 皆さんも、現段階では自分のやりたいことが定まっていないかもしれません。九州大学薬学部で学び、見つけてみませんか? 私は学部4年まで、薬学部創薬科学科国際コースに所属していました。薬学部には臨床薬学科と創薬科学科があります。薬学の研究者を育成するコースが創薬科学科で、国際コースに入るには2年時に選抜を受ける必要があります。 国際コースは創薬科学科特有のものであり、ここでは2年次に2週間、3年次に2か月間の海外研修がカリキュラムに組み込まれています。学部生の早いうちから、海外で研究生活を体験し、同世代の現地学生と触れ合うことができます。現地の最先端研究に触れることで、自分の将来のキャリアについて考えることができ、ハイレベルな同志との友好関係も築くことができます。 また、国際コースでは海外の大学の教授や講師の方々を招いた英語での講義もあり、英語力も鍛えることができます。私自身、英語でのコミュニケーションに対し、入学時は抵抗を感じていました。ですが、国際コースで約3年間たくさんの英語に触れ、多くの人とコミュニケーションを取ってきた今では、その抵抗は全く無くなりました。そのおかげで、人間関係の幅も広げることができ、いろいろな価値観に触れ、人としても成長できたと感じております。 このような素晴らしい国際コースのある九州大学薬学部で、皆さんとともに成長していけることを心待ちにしております。 薬学部には薬剤師免許を取れる臨床薬学科と研究者を育成する創薬科学科があります。私は昔から理系科目に興味があり、実際に手を動かして実験することが好きだったため研究を学ぶことが出来る創薬科学科に進学しました。薬学部ではまず授業で基本的な知識を身に付けた後にそれぞれ専門的な分野の研究室に配属されますが、授業や研究室で学べる分野は生物系や物理系、化学系と幅広く存在しています。高校の時に選択した分野とは違う分野の研究室への配属を希望する学生も珍しくなく、自分が何を学びたいのかじっくり考えることが出来ます。 私が九大薬学部での研究生活において最も有意義だと思える点は、ある課題について深くディスカッションし合える先生や先輩、同期が多くいることです。既存の知識を身に着けるような勉強は一人でも可能ですが、未だ解明されていない課題について考察するには自分一人では難しいと思います。基本的な実験の原理や手技についても初めは分からないことばかりですが、先生や先輩にサポートして頂きながら努力次第で成長できる環境が整っているため、とても有難い事だと日々感じながら研究に取り組んでいます。薬学に興味のある方、自分の手で研究をしてみたい方、これから自分の好きな分野を見つけたい方、ぜひ九大薬学部で一緒に学びましょう。お待ちしています。 私は薬剤師免許を取りたいと考えたので、臨床薬学科に進学しました。九州大学では3年時までに薬学の基礎事項を学びます。その後、研究室に配属されます。私は有機系の実験や機械学習に興味があったので環境調和創薬化学分野を選択しました。研究室では創薬科学科の学生と同じ環境で実験をするので良い刺激になります。また、他大学の先生とのやり取りや、勉強会、学会などを通して研究者として様々な経験をすることができます。 臨床薬学科は研究活動と薬剤師免許の取得を両立できることがメリットだと思います。このメリットを活かし、薬剤師としての知識を持った研究者として企業で活躍される方も多いです。逆に研究マインドを持った薬剤師として大学病院等で活躍される方もいます。 薬剤師が増え続けている状況で、研究マインドを持つことは自分を他の薬剤師と差別化するために大切になると思います。研究室の活動や薬剤師の実習などを通して研究マインドを持った薬剤師になることができる環境が九州大学薬学部にはあります。そのような薬剤師になりたい方はぜひ九州大学薬学部にお越しください。 私は、将来薬剤師という立場で社会に貢献しようという思いから、臨床薬学科に進学しました。3年次の研究室選択では有機化学に興味を持ち、創薬ケミカルバイオロジー分野を選び、日々実験を行っています。 九州大学薬学部の強みは、薬学について幅広い知識が学べ、創薬科学科だけでなく薬剤師コースである臨床薬学科でも研究ができることにあると思います。今の世の中は、人生100年時代と言われており、将来どのようなスキルが役に立つか予測することはとても難しいです。薬剤師という職業においても、ただ薬剤師の資格をとって終わりではなく、様々なことを学び、研究して自分の可能性を広げることが重要であり、それが九州大学薬学部ならできると私は思います。 また、九州大学には主に九州各地から人が集まります。価値観の違ういろいろな人と触れ合い、つながりを持てる機会が九州大学には多くあります。面白い人も多く、楽しく飽きない大学生活が送れると思います。 AIの進歩に伴って、薬剤師の仕事も従来のものから、より多岐にわたる業務へ移り変わり始めています。このようにAIが活躍する時代が目の前に来ています。ぜひ九州大学にきてAIに埋もれない力をつけてください。

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