大学ってどんなところだろうー。先生から聞くのもいいけれど,やっぱり学生から聞く話の方がナマというか,リアルな感じはするみたいです。先輩からのメッセージ受験生のみなさんへ!共創学部共創学科4年 共創学部の可能性洲 菜々子教育学部4年教育学部とは井本 美空大学ってどんなところだろうー。先生から聞くのもいいけれど,やっぱり学生から聞く話の方がナマというか,リアルな感じはするみたいです。先輩からのメッセージ受験生のみなさんへ! 「教育」ってどんなイメージですか?子どもに教えることや学校の先生をイメージする人が多いのではないでしょうか。私自身,教育学部であることを伝えると「じゃあ先生になるんだね!」と言われたことが何回もあります。もちろん,そのイメージは何も間違っていません。ですが,教育学部はそれだけではないことをお伝えできればと思います。 九州大学の教育学部には「教育学系」と「教育心理学系」の2つがありますが,教育学系では教育を様々な視点から学んでいきます。他国との比較やデザイン,哲学的思考など勉強するほど切り口が幅広くあり,子どもはもちろん,大人になってからや生涯を通して教育を受けることについても考えることができます。また,教育心理学系では人間や動物が持つ心理的特性や障害について学びます。こちらも内容が幅広く,発達や集団,カウンセリング,心身の障害など様々な内容から,人のこころについて考えることができます。 九大の教育学部には教員免許や公認心理師,社会調査士などを取得できる環境がありますが,これらの取得が学部の目標となっているわけではないため,自分が興味のある授業を受けることができます。先生になりたい!カウンセラーになりたい!と目標を持って入学してくる人たちもいますが,面白そうだったから!などの理由で入学する人や,入学してしばらく勉強して興味が変わったという人などもいます。教育系のサークルや学童のアルバイトなどをして日々子どもと触れ合っている人もいれば,全く別のサークルを頑張る人や興味のある勉強を頑張る人もいます。教育学部は1学年50人ほどの少人数のため,同期とは高校時代のクラスのように仲良くなれますし,上級生や下級生との交流の機会もあります。多種多様な人たちがいる分,それぞれの考え方や物事に向き合う姿勢に刺激され,自分のやりたいことをすることができると思います。興味はあるけど今はまだやりたいことが明確になっていないという人も,様々な価値観に触れ経験をすることでやりたいことや興味あることが見つかるかもしれません!せっかくの大学生活,皆さんが後悔の無いように楽しめることを願っています。じた魅力を少しでもお伝えできたらと思います。 共創学部では,興味分野に合わせて授業を選ぶことができます。私は,入学当初から異文化理解に興味があり,関連する授業を多く履修してきました。文化こそ多様なので,コミュニケーションや教育,地理学などの文系科目から環境やデータまで幅広く学ぶことができたのは共創で良かったことの1つです。また,英語力を伸ばせるのもこの学部の強みです。“Intensive English”をはじめとした「英語を」学ぶ授業だけでなく,「英語で」学ぶ授業が多くあります。留学が必須であることに加え,他学部と比べて留学生が多いため,アウトプットできる機会が多いのも特徴です。 そして,大学生活で最も身についたのが課題解決能力です。共創の授業ではグループワークが多いため,現状から課題を分析し,それを解決するプロセスを日々磨くことができます。「専門的な学びがない=就職に不利」という声を聞いたことがありますが,むしろこの課題解決能力こそが社会人で直結する力だと考えています。また,複数の分野を受講できるため,専門性を繋ぐ学びができます。 文理や学問の枠組みにとらわれずに学びたい,将来の選択肢を広げたい,多様性のある環境で大学生活を送りたい。そんな想いのある人におすすめの学部です。みなさんに素敵な春が訪れることを心より願っています! 「共創学部ってどんなことするの?」大学に入って,幾度となくこの言葉を聞いてきました。正直,今でも完璧に説明することはできません。それくらい多様性があり,無限の可能性を秘めている学部だと感じています。ここでは,「学びの広さ」と「課題解決能力」について,これまで感学問のアンテナを伸ばす 皆さんは「文学部」と聞いてどんなことを想像しますか?「文学」と名前がつくから,小説や詩について学ぶところ,と思っている人もいるかもしれません。実際には,九州大学文学部には4つのコース,21の研究室があり,所属研究室の授業の他にも,自分の興味関心に合わせて様々な授業を受講することができます。「こんなことを学びたい」とすでに決めている人も,まだ漠然としている人も,学問のアンテナを思いのままに張り巡らせることができるのです。私自身,現在は20世紀のイギリス小説の研究をしていますが,学部時代は,英語圏文学の授業はもちろん,美術史,心理学,哲学,国語学,地理学など,様々な授業を取っていました。どの授業もとても刺激的で,学部時代に学んだことは今も私の血肉になっています。 学部時代の先生に,次のような言葉をいただいたことがあります。「人間は,よく生きようと思うのならば,よく考えなければいけない」。21世紀の現代ではすぐには答えが出ない問いと多々遭遇しますが,そのような問いとじっくり向き合って徹底的に思考力を鍛えたり,思考力を支える知識を広く深く獲得したりできる環境が,文学部には存在しています。 また,文学部では,教員免許などの資格取得の授業や,自分の専門以外の分野を体系的に学べる副専攻プログラムが充実しています。学内の留学プログラムを活用して海外で知見を広める学生も大勢います。様々な価値観を持った友人や先生方とともに学んでいくことで,自分自身の学問のアンテナがさらに伸びていくのを実感できます。皆さんが知的好奇心を満たしながら,学問のアンテナをどこまでも伸ばしていけることを,心から願っています。教育と心理人文科学府言語・文学専攻(博士後期課程2年)伊瀬知ひとみ教育学部4年佐藤 歩大 共創学部4 年有馬 楓 「教育学部」と聞いて一番に思い浮かぶのは、「教師」ではないかと思います。実際に、初対面の人に教育学部に所属していることを伝えると、ほぼ100%の確率で「将来は先生になるの?」と言われます。しかし、九州大学教育学部には、教育系の学びの他に、心理学系の学びがあり、私は現在、心理学系の研究室に所属しています。私からは教育学部ひいては、大学での学びについて、実体験を含めてご紹介できればと思います。 私は現在、教員免許と公認心理師資格の取得を目指し、勉強しています。教員免許は皆さんもご存じのように、学校の先生になるための資格です。教員免許を取得するためには、大学で教職科目という指定の単位を取得する必要があり、そこでは、教育の歴史や変遷といった大きなテーマから、ICTの活用や授業づくりといった比較的身近なテーマまで幅広く学ぶことができます。一方で、公認心理師資格は聞き馴染みのない資格かもしれませんが、これは心理に関する国家資格です。公認心理師資格の取得には、学部生で指定の単位を取り、大学院に進学したのちに、国家試験に合格しなければなりません。心理の講義で学べる内容は、人の感情や行動といった心理学と言われて想像しやすいものから、人体の構造や赤ちゃんの研究、防災のことなど心理学の領域と言われてもあまりピンとこないものまで様々です。また、臨床心理に関する講義も多数開講されており、心理支援についても深く学ぶことができます。 大学での学びと言われると、堅苦しい内容を想像してしまうかもしれませんが、教育学部の学びの多くは皆さんが一度は耳にしたり、関心を持ったりしたことのある内容ばかりです。あえて他の学びとの違いをあげるとすれば、それは学びの深さと答えのないことだと思います。今、皆さんが関心を持っていることがあるとすれば、それは「教育」と無関係なものではないと思います。教育学部では、その関心や疑問に好きなだけ向き合い、新たな見方や視点を得ることができます。 最後になってしまいましたが、私自身、大学での学びと大学生としての学びは違うと思っています。大学での学びはこれまで述べたように、自分の興味や関心を見つけ、それについて深く考えていくことだと思います。しかし、大学生としては、サークル活動やアルバイト、友人との懇親会、趣味や旅行など様々な出会いと経験が学びであると思います。私もフットサル部に所属しており、そこでの出会いはとても大切なものです。短い4年間だからこそ、時には失敗もしながら、学びを深めていただきたいと思っています。みなさんに素敵な春が訪れることを願っております。 「自分に合う学部がわからなくて進路に悩んでいる…」というあなた、ぜひ共創学部へ!学部の名前だけでは何をするのかよくわからないですよね。共創学部あるあるの一つは学部の紹介から会話が始まるところです。「学部どこ?」「共創学部!」「キョウソウ?何するところなの?」と言った具合です。実際に何を学ぶところなのか、それはその学生それぞれによって違います。誰一人として同じことをしている人はいないのではないでしょうか。というのも共創学部は「世界中にある様々な分野の要素が入り組んだ社会問題の解決を目指す」学部です。この課題解決のためには、一つの分野や学問を究めることよりも、「幅広い視野と専門性」が必要です。共創学部はそのような人材を育て上げることを目指しています。そのため、学生自身が主体的に動く場面が多くあります。私の周りの学生がアプローチしている社会問題や研究テーマは、海洋物理、教育と心理、食と社会、スポーツ哲学、脳科学、防災…など十人十色。しかしすべての学生が最初からテーマが決まっていたわけではありません。共創学部の特色として「留学必須」「多様な視座を持つ学生が集まる環境」などが挙げられます。おそらく他の学部にはない「濃い学生生活」が待っています。その中で様々な学びや出会いがあり、自分の視野や考えが広がることで、自ずと自分の学びたいテーマや解決に取り組みたい社会問題が見つかってくるはずです。私自身、この学部で想像していなかった様々な出会いを経(へ)ました。その中でも「オーストラリア留学」という経験はとても大きな財産になりました。私にとっての初めての海外経験であり、不安もたくさんでした。しかし同じプログラムを志す共創生との理解の深め合いや、参加したシンポジウムでの現地学生との議論は、自分の今後の研究との向き合い方の大きな指針になりました。また、学部内のイベントの運営や、共創学部から発足した学生団体(medien-lien)での活動で、縦のつながりができたこと、社会人の方とお話しできる機会が増えたこと、自分の声を公共の場に乗せること、など貴重な日々を過ごしています。受験当時は悩んでいましたが、結果的に共創学部の学生として大学生活を過ごせたことは、自分の人生においてとても大きな価値ある時間になったと実感しています。大丈夫!ここにあなたの居場所はあります!あなたの大学生活が素晴らしいものになりますように!
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