三重大学 生物資源学部・大学院 生物資源学研究科 学部案内2019
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の研究室紹介微生物遺伝学有用微生物の生理機能を解析して産業に応用することを究極の目的としている。微生物の遺伝子解析から得られた情報をもとにして分子育種による微生物の高機能化をめざして、微生物分子遺伝学、応用微生物学、遺伝子工学、代謝工学、酵素化学を基盤とした研究を行っている。具体的には、嫌気性菌による有用物質生産の改良を目標として、特に植物バイオマスからのバイオエネルギーの効率的生産に関する分子遺伝学的な研究に力を入れている。また、糸状菌が生産する有用酵素遺伝子の発現制御機構を解明し、酵素の生産性を改良するための基礎研究を行っている。栄養化学食物に対する生体の応答を個体、組織、細胞、さらに分子や遺伝子レベルで明らかにすることを目的として研究している。具体的には、動植物・微生物から得られた未利用資源などから生体調節機能を有する成分を精製して構造解析を行い、動物実験や細胞培養の手法を用いてそれら成分の作用機作を解明することで、健康の増進や生活習慣病の予防や改善に役立てる研究を行っている。主なテーマは、大豆発酵食品の機能性に関する研究、眼疾患モデル動物に対する食品成分の改善効果、食品成分による骨代謝調節、気管支喘息モデルマウスを用いた食品由来抗アレルギー成分に関する研究、核小体タンパク質の機能に関する研究などである。食品発酵学アルコール飲料、納豆、ヨーグルトなど様々な食品が微生物による発酵により生産されている。本研究分野では、このような発酵に関与する微生物の役割や機能について、理解を深めるための教育を行う。また分子生物学、細胞生物学、微生物遺伝学の手法や化学分析手法により、微生物の発酵代謝産物や代謝機能を解析し、発酵微生物の活用に向けての研究を行う。これにより発酵食品開発や微生物活用に貢献できる人材を育成する。食品生物情報工学食品や農産物の構造・かたち・色彩・味・機能などといったマクロな生物情報に関して、分子・細胞・個体にいたる様々なレベルで解析し、生物情報を食料の生産、加工、流通に最大限に活用するための生物・食品化学工学的な基礎と応用について教育・研究を行う。また、代謝に伴い現れる様々な生物情報の定量的かつ速度論的な特性を把握し、様々なバンドの光計測技術を応用して実際の食品製造や農林水産業の現場における生物プロセスに関する問題に取り組むための専門的教育と研究を行う。食品化学食品素材に含まれる化合物の構造・性質・利用・分析方法について教育研究する。また、食品成分の合成・分解・変換に関与する酵素の構造・機能・応用について教育研究する。特に、栄養成分や機能性成分として重要である多糖(デンプンや食物繊維)やオリゴ糖などの糖質と、その関連酵素を主な研究対象とする。また、有用な食品成分の効率的製造や新たな食品素材の創出を目指して、酵素や微生物を利用した物質変換方法の開発に取り組む。生物制御生化学生命現象は、分子の化学反応や分子間相互作用等の秩序ある分子の動的変化によって行われている。本教育研究分野では、多様な生命現象を多種の分子の動的変化から構築されている分子システムとしてとらえ、その分子システムの成り立ちおよび制御機構を有機化学的および生化学的に研究し理解する。次にそれらの構成要素である分子あるいは新規な分子を人為的に作成し、新しい機能を持たせる分子システムを構築する。さらに、得られた結果を創薬や医学等の生命科学に応用・実用化する。このような観点から生命現象の理解および生命現象の応用に関する教育・研究を実施する。海洋微生物学微生物(細菌類、真菌類、単細胞藻類)を海洋における有用生物資源の一つとして位置づけ、有用微生物の探索と単離を行い、生化学的・生理学的・生態学的特性の解析ならびに有効活用するための理論と技術について研究する。また、食品微生物の制御技術の根幹をなす洗浄および殺菌技術の最適化を目的として、界面化学的な解析を軸に多面的な教育研究を行う。水産物品質学食品としての魚介類における品質保持・向上のため、生体内の鮮度保持に関連する酵素や血液成分の生化学的物質、魚類由来の糖タンパク質やオリゴ糖の機能と構造を科学的に究明し、水産物の品質および食品衛生に関する教育研究を行う。また、主に水産資源の高付加価値化に資する、産業上有用なタンパク質や化学品原料を対象とし、その生産に関わる遺伝子の探索および機能解析、物質生産に関して、分子生物学および生物工学を基盤とした教育研究を行う。海洋食糧化学海洋生物を構成する生体分子、特に海藻由来のフェノール性化合物や色素成分、糖質、脂質など有用有機化合物の探索ならびに三次機能成分としてそれらの利用と開発を目指した研究を行う。ターゲットとなる有機化合物について、質量分析装置による分子構造の推定や動物細胞を用いた生理機能の評価、代謝物解析など分析化学と食品機能学に関する教育研究を行う。学科・研究室の教員紹介については、教職員紹介パンフレットを参照してください(裏表紙にQRコードがあります)13Faculty of Bioresources 2019

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