三重大学 生物資源学部・大学院 生物資源学研究科 学部案内2019
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熊野灘を泳ぐハンドウイルカの群れ飼育下のハンドウイルカの親子文部科学省「教育関係共同利用拠点」認定黒潮流域圏における生物資源と環境・食文化教育のための共同利用拠点文部科学省「教育関係共同利用拠点」認定黒潮流域圏における生物資源と環境・食文化教育のための共同利用拠点附属鯨類研究センターは、平成28(2016)年12月に大学院生物資源学研究科内に新たに設置された研究のための組織です。世界の海には約90種のクジラやイルカの仲間(鯨類)が生息していますが、日本の周辺海域には、その約半分の40種が来遊、生息しています。三重大学のキャンパスが面する伊勢湾にも、スナメリという体長2メートルに満たない小さなイルカが1年中生息しています。日本では、これら鯨類を漁業の対象として歴史的にも長く捕獲して食用にしたり、水族館等での飼育展示に供したり、あるいはウォッチングの対象として観光資源としても利用しています。野生の大型海生哺乳類としての鯨類に対しては、国際的にもさまざまな見方や考え方がありますが、鯨類研究センターでは、飼育個体、野生個体を問わず、また地域も限定せず、広くそれらを研究対象と考え、水族館等における飼育個体の繁殖推進に関する基礎から応用にいたる研究、野生鯨類の資源としての利用と保全のための研究等を生理学、生態学、動物行動学、生物音響学、分子生物学、生化学等、さまざま手法を駆使して調査・研究を進めていきます。また、研究推進のための研究者間の交流や学生の学内外での教育プログラムの開発にも取り組んでいます。生物資源学研究科附属練習船勢水丸は、中部地区の大学(国立大学法人)が所有している唯一の水産・海洋系練習船です。勢水丸は平成22年6月に文部科学省により「教育関係共同利用拠点」として認定され、練習船を保有しない大学等の学生にも航海実習の機会を広く提供し、様々な活動を行っています。勢水丸拠点化の目的は「黒潮流域圏における生物資源と環境・食文化教育」の推進です。従来から行ってきた海洋生物資源や環境についての実習教育をさらに充実して学内外に提供することに加え、資源や環境に支えられた食文化とそれに関わる漁業や流通、保存、加工、消費といった一連の人間活動についての教育を行うことを目指しています。この食文化教育では、特に伊勢湾・熊野灘を中心とした海域での洋上実習と各地域の魚市場や海産物加工場の見学及び郷土料理実習等を組み込んだ特徴的な実習を体験し、黒潮流域圏に位置する三重の海洋環境ならびに気候風土と地方食文化を学ぶ機会を得ることができます。さらに、講演会やシンポジウムを開催しており、拠点の取り組みや共同利用実習航海の成果を学内だけでなく一般に向けて紹介するとともに、学習の機会を提供しています。勢水丸の概要長さ(全長)幅(型)深さ(型)総トン数国際トン数資格及び航行区域常用航海速力定員(合計)推進電動機50.90m8.60m3.75m318トン491トンJG、国際航海・A3水域約10ノット44人1,000kW×1台「附属鯨類研究センター」 -海洋生物資源としての鯨類の持続的利用のために-17Faculty of Bioresources 2019

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