三重大学 生物資源学部・大学院 生物資源学研究科 学部案内2019
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農業生物学教育コースの研究室を紹介します分子遺伝育種学育種とは、人間にとって望ましい方向へ生物の遺伝的性質を改変する技術であり、品種改良と言い換えることもできる。私たちの研究室では、植物の育種にとって重要な生殖機構(受粉・受精、自家不和合性、花器官形成など)の研究を中心に、遺伝子・ゲノムレベルでの研究を行っている。また、植物への遺伝子導入技術を用いて、育種に有用な遺伝子の機能解明や遺伝子組換え植物の作出を進めている。資源作物学人間は衣・食・住を基礎とした人間らしい生活を実現するために必要な資源を農林水産業により持続的に生産している。そのうち、食糧となる食用作物や工業原料となる工芸作物などの資源作物について、それぞれの特性を明らかにし、有効な栽培・利用方法をみいだそうとする学問が資源作物学である。三重県特産品のイセイモ、ダイズ、水稲などの新品種育成や環境保全型農業生産技術の開発を通して地域の農業に貢献している。草地・飼料生産学草地で生産される飼料作物や食品製造で発生する副産物などの飼料資源を対象に、発酵飼料(サイレージ)としての貯蔵特性や反芻家畜における栄養成分の利用性について調査・研究を行う。植物医科学人間がインフルエンザにかかるのと同じく、植物もいろいろな原因で病気になる。植物の病気を防ぐためにはその病気を正しく診断し、病原菌の種類や生態を正確に理解する事が必要である。私たちの研究室は、将来、植物の医者(植物医)として植物病害の診断、防除指導ができる人材を育てる事を目標に教育を行っている。研究面では、植物病害の原因となる微生物(主に菌類)の分類、多様性、系統、進化について、顕微鏡を使った形態学的方法、遺伝子解析等の分子生物学的方法を併用して研究を行っている。昆虫生態学私たちの目標は、害虫の防除、有用昆虫の利用、昆虫群集の保全のための知識をおもに生態学・行動学・進化学的に深めることである。テーマとして基礎から応用研究まで幅広く扱っているが、どちらかといえば、基礎研究が中心である。現在研究している主要な昆虫は、ウンカ(稲の重要害虫)、カマバチ(ウンカの寄生蜂、子殺しを行う)、アシナガバチ、小甲虫(果樹などの花粉媒介者)、カメムシ類(害虫として、ただの虫として)である。循環経営社会学主に農業経営学、地域社会学の視点から、食料問題・農業問題・環境問題を考察している。生ゴミの堆肥化など食品リサイクルの推進、有機農業や環境保全型農業経営の確立、企業や個人による農業参入の促進、競争力ある農業経営の育成などの課題に取り組んでいる。実際に国内外の農業経営や食品関連企業を訪ねたり、消費者の食に対する意識を調査したりするなど、現場に出て人と触れ合う機会が多い分野である。資源経済システム学海洋は人間にとって食料(=水産物)の供給を担うだけではなく、適正な環境を維持し、将来人間が豊かに生活していくためのさまざま有益な役割を果たしている。当研究分野は、こうした海洋の持つ人間にとっての多面的な価値を見直し、特に「安全・安心」に配慮した食料産業のあり方を水産物の生産・流通・消費システムを通して教育研究する。園芸植物機能学園芸植物がもつ有用な様々な機能を、果樹や野菜の栽培の改善に役立てるために研究を行っている。果樹では、温帯果樹の受精や果実の発育・成熟に関する生理・生化学的研究を行い、野菜では、環境ストレスに対する生理・生化学的反応の解明とこれらに基づいた高品質野菜の栽培法の確立を目指している。動物生産学ウシ・ブタ・ニワトリの作る肉・牛乳・卵を食べることで、人は良質のたんぱく質を摂ることができ、健康の維持ができる。私たちの研究室では「動物のホルモン分泌」や「エサの消化に重要な微生物」について調べることで、動物の生産性を高めるための基礎的な研究を行っている。動物の生産性を高めることができれば、より少ないエサで動物を飼うことができ、環境に対する負荷も減少するので、食料問題や環境問題の解決につながる。生物資源経済学現在、日本の食料自給率は40%まで低下する一方で、発展途上国での食料需要の増加やバイオ工ネルギー生産の増加などのために世界の食料需給は逼迫しつつあり、価格も上昇傾向にあり、今後の食料の安定供給に対する不安が高まっている。本研究室では、このような日本や世界が直面している食料や農業、さらにそれと関連した環境や農村の問題について社会経済学的側面から研究している。グローカル資源利用学教育コースの研究室を紹介します資源循環学科 04Faculty of Bioresources 2019
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