皆さんは高校で物理、化学、生物、地学のうちのいくつかを学んでいると思いますが、小中学校の理科では４分野すべてを教える必要があります。そのため、本コースでは理科４分野と理科教育学に関する講義・実験を通じて理科全般の基礎力を身につけた上で、専門的な分野の深い知識と指導力を身につけることができるようなカリキュラムとなっています。また、子ども向けの科学教室や教育実習を通して、子どもに理科を教えるための技能を身につけることができます。本コースでは自然科学に興味があり、子どもたちに理科の不思議さや面白さを伝えたいという希望を持つ学生を求めています。理科教育コースには「子ども科学教室」という理科に興味がある小学校高学年向けの実験教室を開くイベントがあります。学生が理科の4分野に分かれ、テーマを自分たちで設定し授業計画をいちから考えるので、授業づくりの良き実践の場になります。例えば、地学分野では「雲」について取り扱い、そこから身近な気象現象に関する実験や授業構成を考えました。写真はその時の様子で、ペットボトルの中に雲を作ろうとしているところです。実験がうまくいかずに悩んだりもしましたが、その分上手くいった時の達成感や充実感は忘れられない経験となって、自分たちの力になっています。理科教育コースで私たちと一緒に、理科を探求しながら教師を目指してみませんか？栗原 行人 教授くりはら ゆきと【担当科目】地学講義Ⅲ、地学実験、地学実習Ⅱ など【専門分野】地質学、古生物学将来のフィールド最近3年間の卒業生50名のうち、38名が教員（小学校16名、中学校16名、高校4名、私立学校1名、特別支援学校1名）となり、3名が大学院に進学しています。公務員や企業に就職する人もいます。中山 将大 さんなかやま まさひろ化学実験教室（子ども科学教室）顕微鏡観察（理科実験（生物））地層の野外観察力学の実験（物理学講義Ⅰ）■物理学力学、電磁気学の初歩を学んだ後、熱力学、振動・波動、現代物理学等の分野を講義と実験を通して学修します。卒業研究では、物理教材の研究、物質の性質やカオス等に関する実験やコンピュータシミュレーションを行います。■化学物質の性質を理解するための基礎理論から有機・無機物質の性質までを、講義・実験・演習を通して体系的に学修します。また、実験では基本的な操作法や安全に実験をする方法の習得にも力を入れています。■生物学分子レベルから生物群集レベルまでの基礎的知識と理解のために、講義・実験・演習・卒業研究を体系的に学修します。また、身近な動植物を扱った観察・飼育・栽培・調査や、教材開発にも力を入れています。■地学宇宙科学、地質学・古生物学等の地学の諸分野を中心に高校で地学を履修していないことを念頭に、講義・実験・演習を通して体系的に学修します。野外実習（天体観測や地層観察・化石採取）にも力を入れています。■理科教育理科をどう伝えるか、つまり、理科の授業を中心に据えた分野です。理科の目的、科学の本質、子どもの自然認識といった基礎的な内容をふまえた上で、理科授業の展開のしかた、教材の位置づけ方、評価のしかた等、具体的な授業場面について検討します。小・中・高等学校における理科教育の方法や、その背景となる科学知識の習得のために、理科教育コースには、右記の５分野・７研究室があります。理科教育コースの学生は2年次からどれか一つの研究室に所属し、各分野の専門知識の習得と同時に学校教員になるための教育技能を身につけます。本コースでは教育実習以外にも、県内の小学生向けの科学教室や科学の祭典などの豊富な教育実践の機会があります。学生はこのような催しに数多く参加し、子どもたちに理科の面白さを伝える技能を積極的に磨いています。本コースでは小学校一種・二種、中学校（理科）一種・二種、高等学校（理科）一種免許を得られます。必要な単位を取得すれば、幼稚園一種免許なども取ることもできます。学校教育教員養成課程初等教育選修（前期5名、推薦4名）中等教育選修（前期9名）募集人員理科教育コース教員の声学生の声理科の知識、技能、および指導力が高く、教材教具に関する高い研究開発力をもち、教育現場で児童・生徒および教員にとって必要な理科教育の課題を的確に把握するための洞察力をもった教員の養成を目指しています。日本と子どもの未来を拓く理科教師になる4年間12FACULTY OF EDUCATION 2020
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