三重大学 2021大学案内
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入学から第2学年前期まで、社会人としての教養と医療人に求められる専門職意識(プロフェッショナリズム)を身に付けるための教養教育と初期医学教育とが行われます。第2学年後期から第3学年前期に基礎医学教育(解剖学や生理学などの講義、実習)を受け、第3学年後期から第4学年前期まで研究室研修と問題基盤型(PBL:problem-based learning)チュートリアル教育に参加します。研究室研修では、学生が個別に研究室に配属され、教員や大学院生とともに医学研究活動に従事します。PBLチュートリアル教育では、学生が主体的に学習する能力、仲間と協力して学習する能力の養成を図りながら、臨床医学と基礎医学との関係を学びます。第4学年には、診療技能を学ぶ基本的臨床技能教育が行われ、その実習終了後には、共用試験実施機構(全国80大学医学部により組織された試験統括機関)によるコンピュータ支援学力試験と客観的臨床能力試験を受験します。これらの試験に合格すれば、第4学年後期からの病院実習に参加することができます。病院での臨床実習では、平成24年に開設された新しい附属病院と地域の協力病院、海外の交流病院での実践的な教育が行われます。入学後から2年次まで、医師に求められるプロフェッショナリズムを理解し、地域貢献に求められる基本的な態度を学ぶための「地域基盤型保健医療実習」の授業があります。授業は、学内での講義と保健医療機関や地域コミュニティーでの体験型学習により構成されます。この授業を通して、困難を持つ人々への共感的態度、医療倫理、医療と生活の関わりを理解する能力、コミュニケーション力などを修得します。臨床医学教育は、臨床課題を使用した問題基盤型チュートリアル教育から始まり、基本的臨床技能教育、診療参加型臨床実習に繋がっていきます。マナーやコミュニケーション能力を指導する専任教員が配置され、多くの診療シミュレーターが設置されています。実践的な臨床医学教育第3学年後期-第4学年後期には、問題基盤型チュートリアル教育が行われます。これは、少人数グループによる協同学習と自学自習を通じて、学生が能動的な学習能力を向上させる学習方法です。実際の患者診療をシミュレーションした課題から、学生自らが学習課題を発見し、基礎医学教育で学んだ知識を駆使して問題解決をはかります。|医学科|School of Medicine学びの特色問題基盤型チュートリアル教育第4学年後期-第6学年前期には、附属病院、および関係教育病院での1年6ヶ月の臨床実習に参加します。従来の見学型臨床実習から脱却した診療参加型臨床実習であるクリニカル・クラークシップ方式を三重大学医学部医学科では他大学に先駆けて導入しています。医療チームの一員として患者さんに接することによって生まれる使命感を大切にして、実地診療の場で、病気の診断・治療、患者さんへの生活支援を学んでいきます。第4、5学年学生は、全診療科のローテーション実習、第6学年学生は、各診療科の専門領域、地域病院、海外の交流大学附属病院での選択実習に参加します。診療参加型臨床実習多くの海外交流大学からの交換学生が、本学での臨床実習に参加しており、国際的な学習環境が提供されています。また、早期海外体験実習、海外臨床実習など海外で学ぶ機会も多くあります。国際性豊かな学習環境6年間を通して研究活動に参加する新医学専攻コースが選択コースとして提示されています。3-4年次には、全員が研究活動に参加する研究室研修があります。卒業後は、大学院医学系研究科への進学が可能です。医学研究を志向する学生のためのカリキュラム入学後早期から、三重県や市町と連携した地域基盤型保健医療教育が実践されています。第4-6学年の臨床実習では、大学附属病院、地域病院、診療所での実習に参加します。地域を学びの場とした教育医療と社会特色ある授業医学部 医学科28

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