三重大学 2021大学案内
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知能ロボティクス研究室では、人間工学に基づくユーザビリティを追求したロボット制御技術を研究し、社会に貢献できる機械システムや知能ロボットの開発を行っています。特に、生命・医療・福祉の分野における支援ロボットの開発や重労働や危険作業を支援するロボット制御技術の開発に力を入れています。(左の写真は上肢が不自由な方でも車いすが使用できるようになる上肢動作支援用ウェラブルロボット、右の写真は不整地走行用パーソナルモビリティです。)人間工学、ロボット工学、制御工学、情報工学から心理学といった幅広い学問分野を統合して、生命・医療・福祉分野、製造分野、教育分野、さらには車などの移動機械分野まで、幅広い分野に対して利用価値の高い知能機械システムの開発を行っています。特に、高齢者や障がい者の機能回復を実現する医療・福祉ロボット、工場内で重量物を軽快に運搬できる重労働支援システム、車のドライバーを支援する運転アシスト技術、さらには、AIやIoT技術を取り入れた匠の技を継承できる次世代型ものづくりシステムなどの開発に力を入れています。実際のモノ作りの際に基礎となる、素材から必要な形状を創製するための加工技術の研究を行っています。溶接やレーザを用いた溶融による接合と切断、工具を用いた切削による材料除去、プレスを用いた変形による成形加工に加えて、産業界の様々なニーズに応えるための新規加工法の開発にも取り組んでいます。そして、作り出された機械要素の表面の損傷やトライボロジー性能などの基礎的特性の解明にも取り組んでいます。流体工学や熱工学に基づいた、新しいエネルギーの開発やエネルギーフローの効率化による環境配慮型の資源利用の達成を目的として、風力発電や燃料電池に関わる技術開発や、自動販売機や空調の高性能化・省エネ化技術の開発、これらの機器の要素開発に不可欠である複雑乱流や混相流のシミュレーション及び実験技術の開発を行っています。広く現代物理学と材料科学の視点から、機械工学に関わる幅広い分野の基礎学問の構築と革新を目指しています。医療分野への展開を目指した心臓や脊椎の力学的機能評価、生体模倣機能性材料の開発、量子熱力学・非平衡統計力学・凝縮系物理学の理論的研究、単一電子トランジスタの応用研究、量子力学を応用した振動・制御理論の研究、プラズマ蒸着法による機能性薄膜の開発、半導体物性や結晶成長のシミュレーションなどに取り組んでいます。ロボティクス・メカトロニクス講座機械物理学講座機能創成プロセス講座環境エネルギー講座レオナルド・ダヴィンチがヘリコプターで空を飛ぶことを夢見たように、機械は豊かな生活を築き上げるために必要とされてきました。現在では、人体から宇宙まで守備範囲は広がっています。機械工学コースでは、講義・演習、工場見学、企業でのインターンシップを通じて、社会に貢献する創造的設計・製造に不可欠な知識・技術を習得します。 ■機械工学コース■総合工学科機械技術者、研究者として成長することを早期に自覚するため、入学初年度から工場見学、合宿研修が実施されています。専門知識の修得に加え、教員による綿密な研究指導、コース独自のポスター発表会によりコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を修得し、社会で通用する総合的な能力が身につけられます。社会で活躍できる人材の育成大学での講義に必要な基礎的な物理、数学の導入教育の実施、専門分野を自主的に学習し応用力を高めるための演習付き科目の充実、設計能力、問題解決能力を開花させるための創成型科目、卒業研究の実施を通して、専門的な能力を着実に修得するカリキュラムが用意されています。専門分野をしっかりと身につけるカリキュラム学びの特色この授業では、各研究分野に学生全員がグループごとに分かれて研究室体験をおこないます。小人数制のFace to Faceによるゼミ形式で機械工学の基礎および応用について各教員から直接的に指導を受けたり、各研究室が取り組んでいる様々な研究や実験・実習の様子を見学したりします。また、研究室に所属している卒業研究生や大学院生との交流をはかることもできるため、今後の勉学の進め方や将来の進路について考える貴重な機会となります。機械工学フレッシュマンゼミナール特色ある授業社会に貢献する技術STRONG POINTS 〝機械工学コースのここに注目〞工学部 総合工学科/機械工学コース33

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