三重大学 生物資源学部・大学院 生物資源学研究科 学部案内2023
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ру アルコール飲料、納豆、ヨーグルトなど様々な食品が微生物による発酵により生産されている。本研究分野では、このような発酵に関与する微生物の役割や機能について、理解を深めるための教育を行う。 また分子生物学、細胞生物学、微生物遺伝学の手法や化学分析手法により、微生物の発酵代謝産物や代謝機能を解析し、発酵微生物の活用に向けての研究を行う。これにより発酵食品開発や微生物活用に貢献できる人材を育成する。 本研究分野では特に海産の大型藻類と軟体動物に着目し、ヒトの健康維持に寄与する成分の探索とその機能性や細胞内動態の解明を目指す。 また、大型藻類と軟体動物の生長・代謝特性や環境応答・適応の分子機構、さらには産業的有用品種の育種開発とその形質発現の分子機構の解明を目指す。これら研究活動を通して、海洋生物資源の有効利用、高付加価値化、持続的安定生産、維持・保全に関わる学理と技術の教育研究を行う。 水圏に棲息する魚介類を対象とし、それらの生産する有用物質の抽出解析並びに未利用資源の開発を行うとともに、遺伝子操作を用いた魚類や微生物の品種改良のための原理と技術を研究する。 また、化学物質と生体の相互作用を遺伝子レベルで解明し、その作用機序を明らかにするための技術やシステム生物学に関する教育研究を行う。 私達の生体機能を有効に調節する機能性成分を水棲生物や水産加工時に発生する未利用物(加工残渣)から科学的エビデンスに基づいて探索し、高付加価値商品の開発やゼロエミッション型社会の構築に貢献する研究を展開する。 また研究を進める上で、新しい評価指標や疾患モデル動物の作製、高機能水産物の開発を行うため、分子生物学、実験動物学及び栄養化学に関する教育研究も行う。 生体内ではブドウ糖がATPに変換され、この化学的エネルギーが細胞内のタンパク質によって力学的なエネルギーに変換されて細胞の機能を維持している。様々な環境に適応して生息範囲を拡大してきた魚類はエネルギー変換機構も多様である。 本研究室ではこのエネルギー変換機構を解析するとともに、食品としての魚類筋肉タンパク質の保蔵、加工技術についても教育研究を行う。 海洋及び陸水に生息する魚貝類の多様な形態と機能が陸上生物のそれらと異なるのは、水中の環境に馴化するために進化した結果であり、遺伝子やそれから機能発現したタンパク質など生体高分子の相違に起因する。 これらの遺伝子やタンパク質などの生体高分子の情報、構造及び機能を分子レベルで解明し、有効利用に資することを目的に、その学理と技術を教育研究する。 微生物(細菌類、真菌類、単細胞藻類)を海洋における有用生物資源の一つとして位置づけ、有用微生物の探索と単離を行い、生化学的・生理学的・生態学的特性の解析ならびに有効活用するための理論と技術について研究する。 また、食品微生物の制御技術の根幹をなす洗浄及び殺菌技術の最適化を目的として、界面化学的な解析を軸に多面的な教育研究を行う。 食品としての魚介類における品質保持・向上のため、主に酵素や糖などの機能を究明し、水産物の品質及び食品衛生に関する教育研究を行う。 また、主に水産資源の高付加価値化に資する、産業上有用なタンパク質や化学品原料を対象とし、その生産に関わる遺伝子の探索及び機能解析、物質生産に関して、分子生物学及び生物工学を基盤とした教育研究を行う。 海洋生物を構成する生体分子、特に海藻由来のフェノール性化合物や色素成分、糖質、脂質など有用有機化合物の探索ならびに三次機能成分としてそれらの利用と開発を目指した研究を行う。 ターゲットとなる有機化合物について、質量分析装置による分子構造の推定や動物細胞を用いた生理機能の評価、代謝物解析など分析化学と食品機能学に関する教育研究を行う。マリンフードプロセス実習の様子■■■■■■■■■■■■■食品発酵学海洋生物化学水圏生物利用学水圏材料分子化学生物物性学生体高分子化学海洋微生物学水産物品質学海洋食糧化学

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