三重大学 生物資源学部・大学院 生物資源学研究科 学部案内2023
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■■■高校生(受験生)へのエール 今はやりたいことが明確にはない人も、大学生活を送る中で、きっと興味があることが見つかり、将来こうしたいと思うようになります。私も土木に興味を持つようになったのは大学に入ってからです。一方で将来これをやりたいという人もいると思います。自分の興味を見つけたり、没頭したりするためにも、大変だとは思いますが日々の受験勉強を頑張ってください。高校生(受験生)へのエール 私は物理と生物が好きで、オープンキャンパスの時に「物理と生物やるならここだよ」と教授や生徒に刷り込まれここに入りました(結果、良かったです)。大した目標や将来の夢なんてなくてもいいし、将来のことなんて色々やってみてから考えればいいと思います。大学生は人生の夏休みなので、悔いの無いようバイトやサークルなど思いっきり遊んで、遊ぶために学んでください。рш■■■■出身研究室【学科】環境施設工学研究室【現在の学科】共生環境学科古戸 怜奈さん愛知県経済農業協同組合連合会生産資材部肥料農薬課出身研究室【学科】国際資源植物学研究室【現在の学科】資源循環学科山口 郷彬さん三重県熊野農林事務所森林・林業室 森林保全課出身研究室【学科】森林微生物学研究室【現在の学科】資源循環学科出身研究室【学科】水環境・自然災害科学研究室【現在の学科】共生環境学科加藤 正裕さん岐阜県高山土木事務所河川砂防課山田 彩優加さん農林水産省 東海農政局 矢作川総合第二期農地防災事業所 調査設計課大学での一番の思い出 稲の栽培をテーマとした卒論・修論の研究です。大学内に田んぼを作るところから始め、夏の暑い日の作業や植物体の分析など、研究室の人や友人に協力してもらいながら取り組みました。わからないことや慣れないことも多く、とにかく一生懸命でした。大変でしたが仲間との楽しい思い出もあり、何より自分なりにやり切れて良かったなと思います。今の仕事に役立っていること 稲作の一連の流れを経験したことで栽培過程や病害虫についての知識がつき、農家の方々とお話しする時に活きています。 また、ゼミでは専門知識を身につけるだけでなく、先生による文章力の指導もあり、まだまだ未熟ですが仕事にも役立っていると感じます。計画を練って研究に取り組んだことも仕事において優先順位を立てるときに活かされていると感じます。現在の仕事の内容 肥料の販売促進のための企画・開発を担っています。愛知県の土地柄に合い、かつ生産者が求める肥料を開発するよう努めています。肥料が効果を発揮できるか、実際に生産者の農地で使用させていただき、効能を検証する業務もあります。大学での一番の思い出 学科のみんなで、キャンパス全体を使って逃走中ごっこをしたことです。ハンター役や、LINEで指令メールを設定したりしました。他にも運動会やBBQをしたり、男女仲の良い学年だったと思います。他には研究の一環として、北海道の厚真ダムの視察を教授と2人でしました。今の仕事に役立っていること 研究では、地震時における農業用ダムの安定計算をしました。今は水路や頭首工の改修工事の設計にかかわっており、土木の知識が役に立っています。土木自体の内容もですが、それより難しい文献を読むことへの慣れ、人に伝わるプレゼンの仕方などを試行錯誤したことが、社会人になって繋がっているなと感じます。現在の仕事の内容 農林水産省 東海農政局で働いています。農業水利施設の設計、必要な予算を財務省に要求するほかに、YouTubeへの動画掲載や広報誌、インターンシップ対応、小学生への出前授業など、広報分野の仕事も行っています。 YouTubeは農水省の公式チャンネルBUZZMAFFで配信しており、気になる方は「バイクだ山田」で検索してみてください。その他に、災害時の緊急対応も行っています。大学での一番の思い出 研究活動を通じた様々な体験が思い出に残っています。例えば、現地調査や学会発表のために日本各地へ足を運べたことは、今思い出しても新鮮で楽しい記憶です。もちろん研究活動の一環のため、準備も必要で、現地でも旅行のように遊びつくすことはできませんが、その中での出会いや、やるべきことを終えた後の温泉やご当地グルメは格別でした。今の仕事に役立っていること 大学で専門的に学んだことを直接活かす機会は多くありませんが、仕事に向き合う姿勢や考え方の面で役立っていることは多くあります。特に、人に何かを説明して、理解してもらう必要がある業務では、担当教員の「この分野のことを全く知らない方にも分かるように」という指導を今でも意識しており、言葉選びや根拠資料作りの基礎になっています。現在の仕事の内容 大雨などで被災した森林を復旧する治山工事や新しい林道の開設工事といった森林土木に関わる業務を担当しています。目に見えている部分だけでなく、周辺からの集水や地下の岩盤の位置なども併せて考慮し設計する必要があります。完全な正解がないという部分では大学での研究と共通する部分があり、難しい中にも考える楽しさのある仕事です。大学での一番の思い出 研究室での生活です。研究は思い通りに進むことの方が珍しく、先生の熱心なご指導を受けたり、仲間と互いに相談・協力したりして毎日を過ごしました。 大変な毎日の中でも、息抜きとして仲間と夜に馬鹿話をしたことは楽しい思い出で、論文執筆や発表を終えた際は達成感で満たされました。また発表後の飲み会が最高だったのは言うまでもありません。今の仕事に役立っていること 研究発表では限られた時間の中でいかに内容を分かりやすく伝えるかが大切であり、ゼミや本番前の練習で先生や研究室の仲間と何度も相談をしました。仕事でも県民や関係機関の方から問い合わせがあった際は、分かりやすく簡潔に説明することが重要になり、専門的な言葉を様々な言い換えの中から最も適切な言葉を選択し伝えるという研究発表での経験が役に立っています。現在の仕事の内容 河川事業全般やダムの維持管理を担当しています。計画に基づき河川改修を行いますが、円滑に工事が進むために、関係機関との打ち合わせや工事の監督業務を行っています。ダムは日々の点検や、下流地点の河川流量が基準値を満たすように放流量を調整したりしています。そもそもダム管理に携わる職員は少ないため、貴重な経験を積んでいます。高校生(受験生)へのエール 大学では高校時代とは異なり、興味のあることを主体的に学べる楽しさがあると思います。将来なりたいものが定まっていなくても、少しでも興味のあることがあれば飛び込んでみてはいかがでしょうか。受験勉強は大変かと思いますが、充実した大学生活を想像して頑張ってください。高校生(受験生)へのエール 私は、高校での勉強は大学での研究に、大学での研究は現在の仕事に、有機的な繋がりを持って広がってきたと感じます。受験勉強は苦しいものでしたが、大学で身に着けたことをもとに仕事をし、社会人としての生活ができているので、無駄な努力ではなかったと思っています。高校生活を楽しみつつ、受験勉強も乗り越えられるよう応援しています。

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