岩手県立大学盛岡短期大学部 入学案内2020
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在学生メッセージMessage「食」に関する深い知識と実践的な技能を習得する食物栄養学専攻。学びの特徴や、興味を持って取り組んでいること、目標について聞いてみました。長坂慶子教授の専門は調理学。食品の色、香り、テクスチャー(口の中で感じる硬さや粘りなどの口ざわり)などを機器で測り、人間の五感を使った官能評価の結果と合わせて、食べた時においしいと感じる要因は何かを明らかにする研究をしています。長坂教授が主に研究の対象とする食品は、岩手県産の農産物や畜産物です。最近では北上産黒大豆(黒千石)のおいしさや調理方法に関する研究を生産者とともに進めて消費拡大を図り、地域に貢献しています。卒業研究では商品開発に興味のある学生が、岩手県産未利用食材のおいしさをうまく引き出す調理方法や加工食品の創製に取り組んでいます。出身地の青森県が「短命県」返上の取り組みをしていることから、栄養に関する知識を身につけて地元の役に立ちたいと思い、食物栄養学専攻を志望しました。病院で働く栄養士を目指しているので、傷病者の食事管理や栄養療法などを学ぶ「臨床栄養学」は、確実に理解するようにしています。少人数クラスのため、きめ細かい指導が受けられるのは、大きなメリットです。グループごとに行う実習や実験は、主体的に作業することで理解度が高まり、スキルも習得しやすくなります。卒業後は、栄養士として3年以上実務に携わりながら、管理栄養士の資格取得を目指します。チーム医療の一員として、患者さんの栄養管理を担うことが最終的な目標です。食物栄養学専攻を目指したのは、中学時代の介護施設での職場体験や、病気で祖父を亡くした経験を通じて、食事の大切さを知ったからです。2年次前期に実施した2週間の病院実習では、管理栄養士を中心に複数の医療専門職が連携する栄養サポートチーム(NST)の活動を見ることができ、自分も管理栄養士の資格を取り、「食べる喜び」や「生きる意欲」をもたらすNST活動をしてみたいと思いました。2年次春から取り組んできた白石食品工業㈱との共同開発では、自分の原案が採用され、議論や試作を重ねてコラボパンを商品化させる貴重な経験ができました。春からは、2年間の学びを生かして専門職に就きます。さらに勉強を続けて、キャリアアップを図りたいです。2年 北きたむかい向 洋ひろえ恵 (青森県立八戸東高校卒)平成31年3月卒 川かわむら村 梨りな菜 (岩手県立花北青雲高校卒)研究室紹介岩手県ならではの食材を対象においしく食べる方法を研究長坂慶子 研究室12在学生メッセージ/研究室紹介

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