23システム理化学科 物理物質システムコース中里直史 助教 「超伝導」とは電気抵抗が完全にゼロになる物質で、例えば、リニアモーターカーや病院のMRIの強力電磁石にも応用されるなど、すでに皆さんの周りで使われています。しかし、今使われている「従来型超伝導体」は超伝導にするために高価な液体ヘリウムを使って冷却する必要があるため高いコストがかかります。 私は低コストで超伝導になる物質を研究しています。どんな物質にも必ず「電気抵抗」がありますが、それが超伝導体ではゼロになる。こうした不思議な現象を好奇心のままに追求し、新事実を発見した時のワクワクドキドキが好きで学生の頃から研究を続けています。 今後、低コストで超伝導の状態が作れるようになると、電力の送電が非常に効率的になったり、リニアモーターカーをもっと安く走らせることができるようになるなど、交通から医療まで広く応用されて大変役に立つと思います。システム理化学科 物理物質システムコース桃野直樹 教授過酷な環境に耐える「タフ」なセラミックス 車、飛行機、パソコンなど、すべての製品をつくるためには「材料」が必要不可欠です。私はものづくりの基盤となる「材料」の改良や新材料の作り方や評価方法を研究しています。材料には金属、セラミックス、プラスチックなどがありますが、セラミックスは熱に強くて腐食されにくく、軽いなど多くの利点がある一方、割れやすいという弱点があります。 これを解決するためにセラミックス単体にセラミックス繊維を複合化して、割れにくい「タフな」セラミックス「SiC(炭化ケイ素)繊維強化のSiC複合材料」を構造材料(構造物となる材料)として実用化するための研究をしています。SiC複合材料はロケットエンジンの噴出口や、航空機のジェットエンジン内部にも活用できます。これは航空宇宙分野だけでなく、核融合や地熱発電等の新エネルギーなどの高温環境や放射線のある環境、腐食されやすい環境などの過酷な環境下でも使うことができる可能性のある材料です。 室工大は他大学に負けない「材料」の研究に関する製造設備や評価装置があり、製造から評価までを一貫して研究できる恵まれた環境です。 現状の材料では実現できないような、新エネルギーシステムや、効率のいい航空機に使われるような「タフなセラミックス」を研究して実用化し、世界をより良くしたいという想いで研究に励んでいます。諦めない強さと、大きな夢、熱い想いを持った学生と一緒に研究して社会に貢献していきたいです。 「好奇心」を大切に超伝導を追求するシステム理化学科の研究
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