28 それぞれの分野において設定された課題に対し、これまでに修得した知識を活用して解決に取り組むことで、知識の本質的な理解とともに問題解決能力を養います。 さらに専門を究めて、より高度な技術者を目指す学生は、大学院へ進学します。大学院では研究テーマにそって研究計画を立て、実験やシミュレーションを行い、研究成果を学会などで発表します。中には国際会議で発表したり、海外で研究する大学院生もいます。このような経験を通して成長を遂げ、修了後には技術者としての活躍の場も広がります。卒業研究システム理化学科の想定される就職・進学先※既存学科における過年度実績【企業】アイビー化粧品/アルプス電気/NTTデータ北海道KDDI/JXエンジニアリング/昭和電工/ダイナックスドコモCS北海道/日鉄住金テックスエンジ/ニプロ日本血液製剤機構/日本ケミコン/日本電気日立INSソフトウェア/日立パワーソリューションズ日立産業制御ソリューションズ/古河電気工業北海道エア・ウォーター北海道ジェイ・アールシステム開発/北海道電力丸善石油化学/ミネベアミツミ/ロイズコンフェクトロッテ など 【公務員】経済産業省/国土交通省/北海道/各市町村高校教諭 など【進学】室蘭工業大学大学院/北海道大学大学院 など 2011年の東日本大震災以来、産学官が一体となって耐災害という課題に取り組んでいます。耐災害分野へのICTの活用が期待されていますが、既存のICTはデータ管理と情報伝達のための利用がメインで、十分にその恩恵を活かしきれていません。そこで最先端のAI技術や通信技術を適用し、より実用的な耐災害システムの研究開発を目指しています。具体的には、災害発生後、センサやカメラなどから収集した多種多様なデータを分析し、被害状況の正確な把握や救助などの迅速な判断を行います。また、ネットワークインフラの損傷などに影響されずにタスクを実行することで、AIによる計算結果を元にロボットやドローンなどの自動制御が可能になります。(董冕雄 教授)最先端の技術を用いた、より実用的な耐災害システムの研究開発 『強相関』とは、物質中の電子や粒子などが強く相互作用している系のことです。強相関状態の代表的な現象に超伝導や重い電子状態、巨大磁気抵抗などがあります。これらの現象は、エネルギーまたはエレクトロニクス材料に革命をもたらすことが期待されています。当研究室では、オンリーワンの研究を目指すために、物質を構成する原子がランダムな構造を持つアモルファス合金に注目し、世界的にもほとんど研究例がない『強相関アモルファス合金』の物質開発を行っています。強相関アモルファス合金で実現する超伝導現象や重い電子状態を明らかにし、次世代のエネルギー、エレクトロニクス材料の開発を目指しています。(雨海有佑 准教授)強相関アモルファス合金の開発と物性解明~世界が驚く未知の合金を作る~ 私達の体の中では正常な蛋白質がお互いに協調することで生命活動が営まれていますが、これらの蛋白質が変性し異常な集合体を形成することで病気の原因となる場合があります。例えば、アルツハイマー型認知症の発症にはアミロイドβやタウ、レビ小体型認知症の発症にはαシヌクレインと呼ばれる蛋白質の異常集合が関与しているといわれています。私達はこれらの蛋白質をナノメートルサイズの蛍光物質を用いて可視化し、異常集合を抑制する物質を微量かつ効率的に探索する評価システムの開発に成功しました。現在この手法を用い、アイヌ伝承有用植物や海藻類などの北海道産天然資源から、認知症の予防や治療に有用な物質の探索に取り組んでいます。(徳樂清孝 准教授)北海道産天然物質からの抗認知症物質の探索3年次~4年次一般教養科目として「人と社会に関する科目」「外国語科目」「地域連携科目」、自然科学系の共通科目として「数学」「物理学」「化学」「生物学」、情報系科目として「情報セキュリティ入門」「データサイエンス入門」「プログラミング入門」をそれぞれ学び、理工学の基礎を培います。知識の本質的な理解とともに、問題解決能力を養う大学院進学・就職知識の本質的な理解とともに問題解決能力を養う 各コースには就職活動を手厚くサポートする窓口があります。企業で活躍するOB・OGがたくさんいる強みを生かして、個人に合わせた就職斡旋なども行います。 3年生から大学院進学を目指す人は、学士修士一貫教育プログラムに申し込むことができます。このプログラムは、一足先に卒業研究に取り組んだり、学部生でありながら大学院の授業を受講したり、企業における実践的な研究課題に取り組んだり、他の人よりも進んだ経験を積むことができます。 技術が使われる現場を見ることで、大学で学修したことがどのように世の中で役立っているかを知ることができます。3年生の夏休みに職業体験をするインターンシップという科目があり、多くの学生がこれを利用し、自身のキャリアアップに役立てています。就職活動学士修士一貫教育プログラムインターンシップ※すべて平成30年度実績(旧4学科実績)※進路決定率=(就職者+進学者)/卒業者※実就職率=就職者/(卒業者ー進学者)※就職率=就職者/就職希望者進路決定率 96.1%実就職率 93.3%就職率 96.7%大学院進学Pickup ! 研究Pickup ! 研究Pickup ! 研究
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