室蘭工業大学 大学案内 2024
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22小型超音速飛行実験機のエンジンを構成するガスジェネレータ(GG)の流量決定の研究を行っています。室工大には、国内唯一の高速走行軌道などの設備を有する白老エンジン実験場があり、実際に自分の手を動かして毎週のように燃焼試験などができる環境が魅力です。も実験場で鍛えた現場力を活かし、JAXA/ISASや他大学との共同研究に参画もできます。航空コースでは、研究室の垣根を超えた実験機飛行プロジェクト参加も可加も可います。能です。なかなか体験できない経験を積むことで、自分の成長にも繋げられると思います。強さ、変形しやすさ、■びやすさなどの金属材料の特性は、金属内部の目には見えないミクロの世界の状態で決まるため、金属のミクロ世界を知って制御することは重要です。 金私の研究は、金属材料に大きなひずみを加える「巨大ひずみ加工」によって、金属内部のミクロ世界の状態を制御し、さまざまな特性を向上させて、その仕組みをミクロな視点から解明することをめざしています。チタンは軽く強く■びにくい優れた金属ですが、変形性能の低さが製品作りの障壁になっています。そこで、チタンの変形性能の低さを巨大ひずみ加工によって改善させ、その仕組みを電子顕微鏡を用いたミクロ世界の調査によって解明した結果、より小さな力で変形させることが可能になりました。ら今後も研究を進め、巨大ひずみ加工が金属のミクロな世界に与える影響をさらに細かく調査することで、さまざまな金属への応用が期待されます。を室工大では、独自の挑戦的な研究に多く取り組んでいます。優れた研究環境を備えた室工大で、知識と経験を深めてください。エタノールと酸化剤の液本学で研究開発しているエンジンは、従来のジェットエンジンと異なり、燃料のエタノールと酸化剤の液体酸素をGGにて燃焼させることで、タービンを回転して推力を出す仕組みです。変え航空機の推力は常に一定ではなく、離陸・旋回などの推力制御時に回転数を変え液るには、燃料と酸化剤の混合比を保ちつつ流量を制御していく必要があります。液予体酸素は少しの温度上昇でも気体になり流量予測が難しいため、複数の理論で予精測を行い、自分で予測した数量で行った実際の実験結果と比較することで予測精度の向上を目指しています。銅酸化物高温超伝導体と呼ばれる超伝導体中の電子に対して、機械学習のひとつであ銅酸化物高温超伝るニューラルネットワるニューラルネットワークを利用したシミュレーションを開発し、性質を調べています。超伝導とは電気抵超伝導とは電気抵抗がゼロになる現象のことで、エネルギーロスがない究極の省エネルギー材料です。現ルギー材料です。現状では物質を大気圧下で超伝導にするにはかなりの低温まで冷却が必要で、より高い温必要で、より高い温度で超伝導になる物質が求められています。銅銅酸化物高温超伝導体は他の超伝導体より転移温度が高く、これに近い物質中の電子に対するシミュレーションを開発して性質を調べています。メメカニズムが分かれば、転移温度を向上させるヒントになります。物質は温度などにより金属・絶縁体・超伝導体などさまざまな状態に変化します変化します。シミュレーションにはこれらを全て表現できる能力があり、かつコンピュータピュータで高速に計算できる関数が必要です。機械学習は、この特徴を両方持っている強ている強力なツールです。今後は今後は、有限温度下や、実際の銅酸化物高温超伝導体の理論モデルでのシミレションミュレーションを試みるのが目標です。また、ニューラルネットワークのさまざまな具体的構造の中から最適なものを探すことも必要です。大学院博士前期課程 生産システム工学系専攻 航空宇宙総合工学コース在学中奈女良(なめら)実央さん大学院博士前期課程 生産システム工学系専攻 応用物理学コース在学中下山 将太さん大学院博士後期課程 工学専攻 先端生産システム工学コース在学中稲垣 達さん自由自在在にエンジンン推力を変える ーガスジジェネレータの高精度度流量予測決定ー機械学学習をツールに超伝導の謎に迫るるー超伝導物物質中の電子に対対する、ニューラルルネットワークを適用用したシミュレーションーミクロなな世界から金金属を制御御 ー巨大ひずみみ加工による金属属特性調査ー

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