長岡技術科学大学 統合報告書 2022
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12■ 武田:ありがとうございます。ゴール9ハブ大学として、SDGsの達成や、持続可能な社会の実現に貢献する人材の育成は、まさに本学の使命であります。それでは、髙見副学長、本学に期待することは何でしょうか?■ 髙見:よく、先生方から「地域の課題は何ですか?」と尋ねられることがあります。地域の課題解決を研究費配分の要件にされているからかもしれませんが、もちろん役所には地域の課題が山積しているというか課題だらけで、そのために役所があるようなものです。しかし、私は、技大には目先の課題にとらわれず、もっと技大の持つシーズを大事にしてもらい、そのシーズを活かし、産業を興すようなことに注力してもらいたいと思います。地域の何よりの課題は、人口減少であったり、地域経済の振興です。こうした多様なニーズがあることそれ自体に価値があると考えています。大学のシーズを核として、人々が集まり、交流し、新しい施設ができ、産業が生まれることで地域創生が実現できます。例えば、本学の研究分野で活用されている金属3Dプリンターなどの技術や研究は、地域産業の新たな発展につながるきっかけになるかもしれません。技大には、研究ポテンシャル、シーズを大いに活用し、社会実装、創業を進めてくれることを願います。■ 武田:ありがとうございます。技大の最大の魅力であり、強みである技学をより発展させ、地域へ、社会へと貢献し、『考え出す大学』という目標が改めて明確になりました。今後は、あらゆる情報を世界に向けて発信していくことが課題ですね。新潟県出身。昭和63年長岡高専卒業。平成4年東京大学工学部卒業、平成9年同大学院工学系研究科修了。平成9年長岡技術科学大学助手、平成10年講師、平成15年助教授、平成19年准教授、平成25年教授、令和3年4月より現職。工学研究科長、工学部長を兼務。最後に鎌土学長から、ステークホルダーの皆様へのメッセージをお願いします。■ 鎌土:ここでお話した通り本学は、技学の精神のもと社会課題解決に向け、本学ならではの強みを活かした取組を進めていきます。この取組により地域産業の研究開発力の高度化や活性化を推し進めるとともに、地域の核となるような人材を社会に輩出することで、魅力ある地域づくりに貢献して参ります。これらの実現には多様なステークホルダーである皆様からのご理解とご協力が不可欠です。統合報告書2022を通して、本学の将来ビジョンや財務状況、取組の成果などを共有いただき、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。たけだ まさとし副学長(教務・高専連携・広報担当)武田 雅敏博士(工学)

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