長岡技術科学大学 2024 統合報告書
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17 本拠点に参画、ご協力いただいているステークホルダーを集めたシンポジウムを開催しました。本拠点のビジョン実現に向けた研究成果等の発表、今後の本拠点の活動の展望について議論や交流、情報交換を行いました。特に、出口戦略の部分で、おコメの「生産」と「保管〜物流」以降が分断され生産者と生活者が乖離している現状があり、おコメの背景にあるストーリー(農家さんの姿勢・こだわり)を「つたえる」、生産者と生活者が「つながる」仕組みを構築する必要性について、共通認識をもつことができました。今後もステークホルダーの皆様と地域資源完全循環型バイオコミュニティ拠点の実現に向け邁進してまいります。 本拠点では、小中学生に「本拠点の研究や活動を身近に感じてもらいたい」「理科や科学をもっと好きになってもらいたい」という思いから、出前授業やワークショップを実施しています。子どもたちからは、身近にある田んぼやおコメについて「農家さんの苦労や農業の現状を改めて実感した」「お米や発酵、微生物について、もっと学びたい」などの声をいただきました。科学の楽しさや、田んぼを「他人ごと」ではなく「自分ごと」として捉えていただくきっかけとなる、大変意味のあるイベントとなりました。 本拠点の取組を発信し理解を促進するため、国内外問わず、視察を幅広く積極的に受け入れています。また、COI-NEXT他拠点との意見交換会を実施し、今後の連携や研究開発の応用の可能性について議論するなど、拠点同士の連携を見据えた交流も行ってきており、本拠点の資源循環型陸上養殖技術の研究開発においては、琉球大学COI-NEXT拠点と連携し、完全閉鎖循環養殖に向けて共同研究を開始しました。 本拠点の研究開発を進めるための実証フィールドとして、長岡市3農家と契約を結び、水田での微生物堆肥を用いた水稲栽培の実証を進めています。それぞれの圃場で土壌環境が異なる中で、同じ堆肥を施用し、微生物の力によって、土壌がどのように変化していくのかを調査していきながら、水稲栽培に有用な微生物を探索し、微生物堆肥の開発を進めてまいります。COI-NEXT“コメどころ”新潟地域共創による資源完全循環型バイオコミュニティ拠点シンポジウムを開催小中学生を対象に教育活動を実施国内外からの視察とCOI-NEXT他拠点との連携強化研究実証フィールドを活用した研究推進ものづくり地方都市の持続的発展に向けた社会貢献活動実績Nagaoka University of Technology Integrated Report 202401020304

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