電気電子情報工学()12126 平成28年北海道大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了、博士(情報科学)。同年日本学術振興会特別研究員(PD)、平成30年北海道大学大学院情報科学研究科特任助教、平成31年長岡技術科学大学技学研究院助教を経て、令和5年10月より現職。VR (仮想現実) システムを用いて、無線通信の電波についてディスカッションしている様子LiDARと呼ばれる3D空間情報を計測できるセンサ。自動運転や測量等に活用可能であり、一部のスマートフォンにも搭載されています。電気電子情報工学分野AIで科学する研究が近年注目され始めています。マルチモーダルAIによってデータから有益情報を抽出することで、異分野間の連携が可能となります。私たちの研究室では、雪氷学との連携による気候変動に伴う降積雪の変化のモデル化、微生物学との連携による土壌環境と米の品質の関係の解明など、AIを活用した新しい科学に挑戦しています。以上の例のように、社会での実用化や分野融合につながる学びができることが技大の特徴の一つで、文部科学大臣表彰科学技術賞としても評価されています。一方で、現状のAIにはハルシネーション(もっともらしい嘘)やブラックボックス性などの限界があり、私たち研究者が今後解決しなければなりません。皆さんも技大で「AIをつくって、AIで科学」してみませんか?人のように対話できるChatGPTや写真から要らないものを取り除ける消しゴムマジックを使ったことがある人も多いのではないでしょうか?これらのサービスを支える技術がAI(人工知能)です。私たちの研究室では、地域社会の課題解決や産業の活性化等を目的として、画像・音声・テキスト・センサ値などを統合できるマルチモーダルAIの研究を行っています。これまでに、新潟県が世界に誇る地場産業であるカトラリー製造を支援する画像計測・検査システムを開発しています。また、道路標示の画像診断技術が企業の製品に組み込まれ、全国の施工業者や自治体等で利用されています。本技術の有効性は高く評価され、企業と本学で総務大臣賞を受賞しています。これまではAI自体を作る研究が主流でしたが、2024年のノーベル賞に象徴されるように、「学生が書いた 研究室ガイドブック」AIをつくる、AIで科学するPossibilities原川 良介 准教授研究について詳しく見る分野の垣根を超えて未知の発見を加速させるAI RESEARCH
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