長岡技術科学大学 大学案内 2026
8/86

()12127情報・経営システム工学への挑戦 NUT RESEARCH平成22年 学術博士(東京大学、論文博士)取得。平成25年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 講師、令和元年 国士舘大学理工学部 准教授、令和4年 滋賀大学データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター 特任准教授を経て、令和4年9月より現職 。脳波-視線同時計測実験のセットアップの様子動画像撮影による乳児の非接触型生理計測情報・経営システム工学分野きました。しかし、実社会で人々の生活の質向上に役ミュニケーションを苦手とする自閉スペクトラム症の早立つような成果を十分に生み出してきたとは言い難い状況にあります。そこで、研究室では、社会情動機能についての基礎研究で得られた知見を、社会的にインパクトがある技術開発に結び付けるための応用研究に従事しています。例として、医療分野では、乳児の身体運動や生理反応の非接触型計測による、社会的コ期スクリーニング・診断補助技術開発に取り組んでいます。また、教育分野では、カメラで取得可能なマルチモーダル生体情報に基づき、学習者の主観的状態の変化を推定することに成功しています。基礎研究と応用研究の成果を相互参照しつつ、研究成果・方法論の高度化を達成することで、社会情動機能研究に新しい風を吹き込むことができればと思っています。身振りや表情、あるいは言語を介した豊かな社会的コミュニケーションは、生活に大きな幸福をもたらしてくれます。また、目標の達成を目指して有意義な生活を送るには、「自己の感情を適切にコントロールする能力」が不可欠です。これら社会的コミュニケーションを円滑に行う能力や、自己を律するセルフ・コントロール能力は、まとめて社会情動機能とよばれ、認知心理学・脳科学分野で多くの研究が行われてきました。私の研究室では、社会情動機能に関する基礎・応用研究を両輪とした研究開発に取り組んでいます。基礎研究では、脳機能計測・心理物理学計測により、主として、社会的コミュニケーションを媒介する感覚情報の意識下における情報処理メカニズムに関心をもって研究を進めています。認知脳科学・認知心理学分野の基礎研究は、人々の知的好奇心を満たすことには成功してヒト社会性・情動への深い理解に根差した研究開発Possibilities土居 裕和 准教授細やかなサポートにつながる人々の心理状態を可視化

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る