経済学研究科 博士前期課程 令和2年3月修了森下 真由子 経済学研究科は、昭和43年に博士前期課程、同45年に博士後期課程を設立し、長年にわたり学者・研究者を大学等に輩出しています。また平成元年には、日本で初めて社会人大学院を設立し、以来、数多くの修了者を実業界にも送り出してきています。その後、平成17年に大学院全体を拡大再編するとともに昼夜開講制をスタートさせ、さらに平成20年度からは学びやすさに力点をおいた改革として、従前の経済政策分析専攻、日本経済経営専攻をそれぞれ「経済学専攻」「経営学専攻」と名称変更を含む再編を行いました。そして平成28年度から医学・薬学研究科と連携して「医療経済マネジメントコース」、令和2年度から「経営者コース」を開設しています。経済学研究科修了生から34専攻科の研究と教育内容❶経済学専攻⃝経済理論系 ⃝経済政策Ⅰ系⃝経済政策Ⅱ系 ⃝制度・歴史系 社会が抱える様々な現実的諸問題に対して、現代経済学のオーソドックスな科目構成を通じて多面的に接近することを目的としています。マクロ・ミクロ経済学の理論的・実証的発展を目指す「経済理論系」、財政・金融の実践的問題を取り扱う「経済政策Ⅰ系」、国際経済・産業経済などを中心とする「経済政策Ⅱ系」、経済システムの多様性と変化を追究する「制度・歴史系」の4つの系が、専門的な研究・教育を行っています。❷経営学専攻⃝経営系 ⃝会計系⃝ファイナンス・情報系 昨今の企業を取り巻く経営環境の大変動の中で、企業活動にかかわる諸問題に経営・会計・財務情報の立場から接近することを目的としています。 企業経営に関する様々な問題を解決する方法を追究する「経営系」、会計情報を利用した管理・計画やその影響を分析する「会計系」、企業の財務政策や経営戦略にかかわる諸問題に計量的手法で接近する「ファイナンス・情報系」の3つの系が、専門的な研究・教育を行っています。 本研究科では、研究者志望の大学院生だけでなく、大学院での研究を職場で活かしたいと考えている社会人に対する研究教育体制も整えています。講義テーマを発展させた研究報告書(リサーチ・ペーパー)による修士号の取得も可能です。社会人の特別なコースとして「医療経済マネジメントコース」及び「経営者コース」があり、さまざまな経済・経営問題に取り組んでいます。私は、名古屋市立大学経済学研究科で「会計基準の変更が企業経営に与える影響」について研究しました。大学時代は法学部に在籍し、現在はITベンチャー企業にてマーケティングの仕事に携わっているため、研究テーマはこれまでの人生で関わりのなかった分野です。ですが、企業経営・会計に興味を持ち、社会人としてスキルアップしたいと思い、入学を決めました。実際に入学してみて、特に良かったと思うことは、以下の2点です。1.様々な経歴を持つ、研究意欲の高い仲間と出会えたこと普段は出会うことのない業界の方々と一緒に講義を受けたり、研究の進捗を共有したりすることで、たくさんの刺激をいただけ、研究に対するモチベーションも高められたと感じました。2.未経験分野でも、先生のご丁寧なご指導により、楽しく研究に向き合えていること入学当初はかなり知識が乏しい状態でしたが、担当の先生がとても熱心に指導をしてくださり、少しずつ過去になされた研究を理解し、仕事を通じて抱いていた疑問から研究テーマへと落とし込むことが出来ました。一つの物事に対して時間をかけて向き合い、考える経験が出来たことは、これからの人生にも活かせる貴重な経験になると感じています。また、当研究科は社会人学生が多いため、夜間や休日の授業が充実しており、先生方や大学職員の方々も仕事と学業の両立に関して、理解を示してくださっております。入学にご興味をお持ちの方は、1歩踏み出して、挑戦してみてはいかがでしょうか。経済学研究科MessageGraduate School of Economics
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