名古屋大学 文学部 大学院人文学研究科案内 2024
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https://www.hum.nagoya-u.ac.jp/about/about-sub2/german2.htmliudicium 2020)German Cultural Studies● 2023年度の講義題目とその内容ドイツ語圏文化学講義I(ドイツ語圏の文学・芸術の文化史)文学・芸術を中心としたドイツ語圏の文化史を概観します。/ドイツ語圏文化学入門演習I(テオドール・シュトルム『人形遣いのポーレ』を読む)ドイツ語圏文学の古典を精読しつつ、ファウスト伝説や人形劇についても学びます。/ドイツ語圏文化学演習Ia(ドイツ語の詩とその韻律)ドイツ語の詩を、韻律と内容の両面から分析します。/ドイツ語圏文化学演習Ib(ドイツ語圏モデルネにおける舞踊と文学・諸芸術)ドイツ語圏モダニズムにおける文学と舞踊の多彩な関係について議論します。/ドイツ語圏文化学発展演習II(シェーンベルクのテクストを読む)音楽作品に用いられた詩や台本を読解し、その文化的背景も考察します。/ドイツ語圏文化学基礎演習IIaおよびIIb(ミュージカル『エリザベート』に学ぶドイツ語・ドイツ語圏文化)ミュージカル『エリザベート』を題材にドイツ語およびストーリーの背景となる19世紀のオーストリアについて学びます。/ドイツ語圏文化学研究II(ドイツ語圏文化事情)ドイツ語圏の文化事象に関する論文を読みながら、ドイツ語圏の”文化学”について議論します。/ドイツ語圏文化学発展演習II(文化記号論)記号論(および文化記号論)について、その基本的理論、概念、方法論について学びます。● 指導可能領域(考えられる研究テーマ)ドイツ語圏近現代文学/ドイツ語圏語学/記号論/演劇/音楽/映画/ミュージカル/舞踊/身体文化/デザイン/広告/雑誌/芸術運動/女性芸術家研究/ポップカルチャー/食文化/児童文学/童話/絵本学部院13 ドイツ語圏文化学は、2022年度から新設された新しい分野です。ドイツ語圏文化学では、ドイツ、オーストリア、スイスなど、広くドイツ語圏における、言語、文学、芸術を始めとする、様々な文化現象を研究することができます。人文学の伝統的な研究分野である語学や文学のほか、音楽、演劇、ダンス、ミュージカル、人形劇、デザイン、芸術運動、広告や雑誌など、幅広い文化現象が研究対象です。 ドイツ語圏文化学では、まず、自分の興味がある事柄から出発して欲しいと思います。それから、ドイツ語圏の言語、文化、社会に幅広く関心を持ち、絵画、音楽、映画、展覧会、料理など、様々なチャンネルを使って、ドイツ語圏の文化に触れて欲しいと願っています。なぜなら、一つ一つの作品やテーマは孤立しているのではなく、常に時代と社会における文化現象だからです。 微視的に見れば、ドイツ語圏文化には時代や地域による大きな多様性があり、巨視的に見れば、ヨーロッパおよび世界の歴史や文化のなかに組み込まれています。ドイツ語圏文化学では、そのような様々な繋がりを意識し、日本とドイツ語圏との交流史にも着目しています。 ドイツ語圏文化学では、そのためのスキルとしてのドイツ語の基礎力、応用力を養い、言語学、文学論、記号論、身体表現分析、演劇論、メディア文化論、ジェンダー研究など、文化を読み解くために必要なアカデミックな理論や方法論を学びます。また、講演会やシンポジウムなども積極的に行います。 広く複眼的な視野を持って、ドイツ語圏の文化を読み解いていきましょう。山口 庸子 准教授博士(学術) 近現代ドイツ文学、文学と舞踊、舞踊史、身体文化・『踊る身体の詩学―モデルネの舞踊表象』(名古屋大学出版会、2006)・Einheit in der Vielfalt? Germanistik zwischen Divergenz und Konvergenz.(共著、古田 香織 准教授修士(文学) ドイツ語学、19世紀末ドイツ語圏芸術運動、文化記号論、メディア文化論・『世紀転換期ドイツ語圏の芸術誌の諸相』(共著、日本独文学会研究叢書、2014) ・『ユーゲント』風とは何か (名古屋大学人文学研究論集、2020)ドイツ語圏文化学

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