名古屋大学 文学部 大学院人文学研究科案内 2024
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https://www.hum.nagoya-u.ac.jp/about/about-lit/sociology.html2006)・『豊田とトヨタ──産業グローバル化先進地域の現在』(共編、東信堂、2014)学会年報』30(2018)編著、ミネルヴァ書房、2021)● 博士論文現代都市政治におけるレジームの流動化──名古屋市政の政治社会学的研究/遺跡から「聖地」へ──インド・ブッダガヤにおける「聖地」再建のダイナミクス/多国籍ユニオニズムにおける運動資源の動員構造と戦略的アプローチの解明──GUの事例分析をとおして/異質な他者との共存様式──タイ日系企業の工場労働現場における相互行為論的分析/公害の社会的制御の展開過程──四日市市を事例として/帝国期日本のネイション形成と人種・民族研究の学知形成に関する移動論的研究──日本と台湾の博覧会事業および観光政策に注目して/日系南米人受入れにみる「準・公共性」とその限界──三重県鈴鹿市の事例研究より/地場産業の存続と共同性──愛知県瀬戸市陶磁器産業を事例として/「食育」のシンボル構造と集合行為をめぐるダイナミクス──日本のスローフード運動とJA食農教育に注目して/「共助」の仕組み──災害支援に関する比較研究32● 修士論文台湾第四原発反対運動の展開過程──緑色公民行動聯盟の「社区造営」に着目して/中国フェミニズム運動のインターネット空間における展開──「Weibo」・「Wechat」を活用するSMOを中心に/観光化する空間──金沢市ひがし茶屋街の事例研究/河川の近代化と水防共同体の変容──輪中地帯の消防団・水防団を事例として/環境ローカルガバナンスの再検討──岐阜県多治見市廿原町における「意図せざる結果としての環境保全」/障害者運動における健常者の動員とそのコミットメント──NPO法人「わっぱの会」を事例に/災害復興におけるローカルガバナンス──宮城県・東松島市を事例として/カナダの日本系・中国系専門職移民における移住動機と滞在動機──「社会比較」と「社会批判」という語りの考察/帝国期日本における満洲農業開拓移民事業の動員構造──「メディエーター」としての農本主義者・加藤完治の思想と実践/高齢者の社会参加とネットワーク● 学生からのメッセージ社会学研究室で学ぶと自主性が身につきます。調査実習では、ワークライフバランスについて企業にインタビューし、皆で戦略を立てて分析しました。そして、人々を幸福にする働き方を探求したいと思い、デンマークに留学しました。(山田郁大)学部 朝、一杯のコーヒーを飲みながら新聞に目を通す。そのコーヒーは、グローバルに展開する資本主義のシステムを通じて地球の裏側の国々とつながっています。一方、戦争や政変や危機や災害を報じる記事の陰には、私たちとよく似た無数の家族や恋人たちが住んでいることでしょう。身近な出来事を広い文脈と結びつけて考える能力、またそれとは逆に、広い世界の出来事を身近な問題として考える能力のことを、社会学的想像力と呼びます。 社会学研究室の4名のスタッフは、階層社会の成り立ちと、これに拮抗するネットワークの形成をめざす人々の集合行為に注目したり、自然災害の発生に影響を及ぼす社会的要因や自然と社会の関係の歴史的変化について探索したり、仕事と福祉のあり方とあるべき姿を福祉レジームの国際比較と未来を見通す構想力で追求したり、経済と社会の多様な相互作用や労働市場で生じる格差と不平等を、理論的かつ経験的に分析したりしています。どの研究も、現代社会学の最先端を切り拓くものばかりです。 社会学は、人々のあいだの「関係」に着目して社会現象や社会問題を解明しようとする学問です。その研究領域は、家族、教育、産業、労働、地域、福祉、環境、災害、政治、経済、宗教、科学技術、メディアなど多岐にわたります。社会学研究室では、ゼミや講義を通じて基礎理論を批判的に学ぶとともに、調査実習や卒業研究を通じて社会の現実に迫る技法を体得します。お互いに議論し刺激しあう仲間のいる、活気に満ちてあたたかい研究室です。丹辺 宣彦 教授博士(社会学) 階級・階層論、集団・ネットワーク形成の社会学・『社会階層と集団形成の変容──集合行為と「物象化」のメカニズム』(東信堂、室井 研二 准教授文学修士 地域社会学、災害社会学・『都市化と災害』(大学教育出版、2011)・「発展途上国における開発と災害──スマトラ地震とアチェの事例」『地域社会上村 泰裕 准教授博士(社会学) 福祉社会学、比較アジア社会論・『福祉のアジア──国際比較から政策構想へ』(名古屋大学出版会、2015)・『福祉社会学のフロンティア――福祉国家・社会政策・ケアをめぐる想像力』(共福井 康貴 准教授博士(社会学) 経済社会学、社会階層論・『歴史のなかの大卒労働市場──就職・採用の経済社会学』(勁草書房、2016)・「入職経路の個人内効果──非正規雇用から正規雇用への転職のパネルデータ分析」『ソシオロジ』61(3)(2017)社会学Sociology

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