名古屋大学 文学部 大学院人文学研究科案内 2024
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・エチエンヌ・ドゥ・ラ・ヴェシエール『ソグド商人の歴史』(翻訳、岩波書店、2019)郭佳寧 特任准教授博士(文学) 中世日本の宗教文芸・「安楽寿院不動堂の再解釈―鳥羽院の往生信仰をめぐって―」(『日本仏教総合・「儀礼空間に託された信仰のかたち―高野山大伝法院本堂を中心として」(近本謙介編『ことば・ほとけ・図像の交響―法会・儀礼とアーカイヴ』勉誠出版、2022年)影響」『内陸アジア言語の研究』30(2015)研究』第19号、2021年)梶原義実 教授周藤芳幸 教授影山悦子 准教授博士(文学) イスラーム以前の中央アジア文化史・「ユーラシア東部における佩刀方法の変化について:エフタルの中央アジア支配の飯田祐子 教授藤木秀朗 教授星野幸代 教授トリスタン・グルーノ 准教授河西秀哉 准教授加藤真生 助教 人文学研究科は、2014年4月、21世紀COEおよびGCOEによるテクスト学の拠点形成の成果を基盤に、人類が残してきたあらゆる文化遺産を対象とした、真に実践的な人文学の横断的研究プラットフォーム創成を目指し、社会に積極的に関与する活動の場として、「人類文化遺産テクスト学研究センター」(CHT)を設置した。本センターの「アーカイヴス部門」は、日本の寺院経蔵の聖教調査、とくに真福寺大須文庫や奥三河の花祭などに伝来する宗教テクストを探究し、「人文学アーカイヴス・リサーチ・ネットワーク」の構築をすすめる。「物質文化部門」は、エジプトやギリシアなど、古代地中海世界をフィールドとして、都市や祭祀遺跡の発掘から碑文の解読まで、王権国家から人間の心性に及ぶ多元的なアルケオロジーを探究する。「視覚文化部門」は、フランスを中心とする西欧キリスト教美術を主な対象として、大聖堂のステンドグラスから装飾写本まで、宗教図像学のイメージ宇宙を探究する。さらに2019年4月からは上記3部門に「文化人類学部門」が加わり、従来進めてきた歴史的・考古学的・文学的研究を人類学的な次元へと拡張し、さらに幅広い活動を目指す。現在はとくに西洋近代がもたらした宗教、科学、遺産の分断を乗り越えるため、学内外の研究組織および最先端国際研究ユニット「文化遺産と交流史のアジア共創研究ユニット」と連携し、「宗教遺産テクスト学」という新学術領域の創成を進めている。 超域文化社会センター(Center for Transregional Culture and Society, TCS)は、旧文学研究科附属の日本近現代文化研究センター(2008年10月~2013年3月)、「アジアの中の日本文化」研究センター(2013年4月~2018年3月)で行った日本近現代文化研究・東アジア関係学を継承し発展させながら、さらに広い視野で最先端の人文学研究を推進すべく、2018年4月に発足しました。TCSのミッションは、地球規模で喫緊の課題となっている社会・環境に関する諸問題に対して根源的な観点から向き合うことです。そのために、人類の歴史と人間の営みについてこれまで人文学研究で培われてきた深い洞察と広い知見を踏まえつつ、社会科学・自然科学の協力も得ながら、国・地域を超えた視点から歴史、芸術的想像力、思想、文化的実践を捉え直し、その知見を実践知へと発展させることを目指します。これに向けて、TCSは積極的に国際的共同研究を進め、国際シンポジウムやセミナーを開催します。大学院生の皆さんには、そうしたイベントが共に学び合い、コミュニケーション能力を高める場となるよう、企画・運営にも参加できる機会を提供しています。また、海外の大学と大学院生研究交流集会を共催することで、院生の皆さんが国際的な舞台で研究発表を行い、海外の研究者や院生たちと交流できる場もつくっています。TCSは、人文学の視点から国際社会へ貢献することとともに、大学院生の皆さんが将来グローバルに活躍できるための支援に努めています。Research Center for Cultural Heritage and TextsCenter for Transregional Culture and Society (TCS)超域文化社会センターNAGOYA UNIVERSITY39人類文化遺産テクスト学研究センター

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