名古屋大学 経済学部案内 2024
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国際経済政策研究センター 経済学図書室名古屋大学には、中央図書館の他に、各学部の図書室があります。経済学図書室は、その蔵書の質と量、閲覧環境等において、名古屋大学の学部図書室の中でも指折りの図経済学図書室は、国内外の経済学及び周辺分野の図書、雑誌、電子ジャーナル、最新のデータベース、電子書籍を揃えています。なかでも、EU、OECD、IMF等の国際機関刊行物、アメリカ等外国政府刊行物は蔵書の特色の一つです。特にEUについては、イギリス等がECに加盟した1973年以来、経済学図書室は EU情報センターに指定され、EU公式資料の主たるものはほとんど受け入れています。また、伝統ある経済学、社会思想の古典類についてもよく収集されており、貴重書室には、1850年以前に刊行された図国際経済政策研究センターの起源は、名古屋大学経済学部の前身である名古屋高等商業学校(1920年創立)に設けられた産業調査室です。後に「雁行形態論」で国際的に有名になる赤松要が、実証に基礎づけられた経済の研究をするためには、統計などを体系的に収集する組織が必要であると訴えて、1926年に産業調査室が設置されました。これを継承した名古屋大学経済学部・経済学研究科は、今日まで、着々とデータを集め続けてきました。100年近くにわたって地道に蓄積された経済統計資料、政府刊行物、企業書室です。また、経済学部・経済学研究科には国際経済政策研究センターがあり、各種の統計データ、産業、企業、労働等に関する資料を入手することができます。書が、革の背をみせて並んでいます。中には、アダム・スミスの『国富論』、マルクスの『資本論』、ケインズの『雇用、利子および貨幣の一般理論』の初版本等もあります。経済学の礎を築いたり、世界史を動かすもとになった名著が、出版時の雰囲気を今に伝えています。この他に、「イギリス革命文献コレクション」(イギリス革命に関する17世紀から18世紀の原資料およびその研究文献)、小川文庫(イギリス経済学とくに重商主義者、古典学派、リカード派、社会主義派の著作)、徳重文庫(18世紀および19世紀の西欧社会思想)もあります。さらに、経済学部ゼミ対象の講習会「経済産業情報の探し方」を毎年開催し、学習・研究に必要な文献やデータなどの情報収集方法を紹介しています。カウンターでも利用相談や参考調査を随時受け付けています。体資料の内容は中部地区では抜きんでたもので、たとえ大金をつぎ込んでも今からではもう決して作られない貴重な財産となっております。この他、社史の収集や荒木光太郎文書(元東京帝国大学経済学部教授のコレクション)をはじめ、所蔵コレクションの整理も積極的に行っており、学内外から幅広く利用されております。もっとも、今日では単なる資料収集・整理組織ではありません。1970年代からの度重なる改組によって、研究機関としても着実に発展してきました。研究・教育の両面で経済学研究科と緊密に協力しつつ、広い視点から実証的な調査・研究を行っています。そして、その成果を内外の大学や研究機関をはじめ、広く社会に還元しています。9学部生・院生の学びをフォロー附属機関・施設

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