1234●医学と医療について、医師になるための心構え、 医の倫理についての講義●医学生としての自覚を深めるために早期体験実習として、 愛知県内障がい者(児)施設および老人介護施設での 介護実習と、名古屋大学医学部附属病院での看護実習 およびシャドーイング(早期体験実習)●医学生物学の基礎3年2年1年 名古屋大学医学部医学科では、基礎的・一般的教養の修得と、専門科目の学習とが合理的かつ効果的に行われるよう、他学部との連携の下、6年一貫の教育体制がとられています。主に1年生から2年生にかけては、大学本部のある東山キャンパスにおいて「全学教育科目」を履修します。総合大学としての本学の特徴を生かし、全学の協力により、幅広い知識を修得し、豊かな教養と人間性を培うための最良の場と機会とを提供することを究極の目標とし、自然系基礎科目、共通基礎科目(基礎セミナーなど)、教養科目、言語文化科目の受講を求められています。「自然系基礎科目」では、数学、物理学、化学、生物学を、それぞれ高等学校での学習内容を発展させた形で系統的に学習します。医学部を含め理系学部の教員が協力して行う講義・実習(または演習)を通して、引き続く専門科目を学習するために必要不可欠な、広い視野に立った自然科学的なものの考え方を学びます。「基礎セミナー」は、設定された特定のテーマについて、文献や資料の検討、あるいはフィールドワークなどを行い、その結果をまとめて発表するという密度の濃い少人数授業です。「教養科目」では、重要な資質である「異分野・異文化に開かれた態度」「分野を超えた幅広い知識への関心」及び「自己とその専門分野の相対化する視点」の獲得を目指します。「言語文化科目」では、外国語の能力を高め、異文化理解を深めて、国際社会に相応しい教養を身につけます。東山キャンパスでの全学教育科目と並行して、1年生の水曜日及び金曜日には主に鶴舞キャンパスにおいて、「医学入門」があります。これは、医学への動機づけ、医師としての将来を考える機会を与えることを目的とするもので、入学直後の四月から始まります。「医学入門」は、次の三つの柱から構成されます。また、多職種教育に力を入れた実習も行っています。2年生になると、全学教育科目と並行して、鶴舞キャンパスにおいて医学専門科目が本格的に始まります。医学科の専門科目は、「基礎医学」、「社会医学」、「臨床医学」の三つに大別できます。このうち、3年生の前期まで続く「基礎医学」では、人体器官の構造、生体の機能、生物の化学、生体と薬物、病因と病態、生体と微生物、免疫と生体防御などの科目があります。これらは従来の解剖学、生理学、生化学、薬理学、病理学、微生物学、免疫学に相当しますが、カリキュラム改革に伴い、統合的な科目として再編されたものです。講義と実習を通じて、人体の構造と機能の正常と異常について学びます。病理学実習のうち、亡くなった患者さんの病理解剖の結果に基づき、診断・治療の過程において問題になった点を議論し、病気への理解を深める臨床病理学実習は、臨床医学の素養を必要とするため、4年生になってから行われます。「病因と病態」実習※2022年度からカリキュラム改訂全学教育科目医学入門基礎医学医学入門基礎医学講義・実習社会医学基礎医学セミナー全学教 育科目講義・実 習・演習講義社会医学講義・実習カリキュラム
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