名古屋大学 工学への道 2024
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▲研究室内外の学生と共同で、設計課題に取り組む学外コンペにも 積極的に参加。入賞を果たし、新しい視点も学べました。▲毎月2回、1泊で近場の山へ。夏休みには北アルプスや南アルプスへ 遠征。山頂に立った瞬間の感慨は言い尽くせません。学部1〜3年次/幼少期に好きだった折り紙が、やがて建築物への興味になり、東京を離れ一人暮らしをして建築を学ぼうと名大を選びました。所属したワンダーフォーゲル部では、毎月近くの山で鍛練を積み、10日以上の夏合宿で剣岳などの登頂にチャレンジ。電波も届きにくい自然の中に身を置き、同じ仲間と行動を共にする中で、人との関係を大切にしながらものごとをやり抜く精神力が鍛えられました。この経験が、設計や製図の課題に納得いくまで取り組む姿勢につながりました。学部4年次〜大学院/建築の中でも関心を持ったのが意匠(デザイン)の分野。特に、設計の際に建物や敷地の形をどう考えるのかを突き詰めたくて、 都市・建築の形態分析を行う研究室を選びました。研究では、スイスのジュネーブ郊外に建つ築80年以上の国連事務局“パレ・デ・ナシオン”に注目。国際設計競技(コンペ)に出された案や実施された設計案を分析して、豊かな自然風景や丘陵地の地形と共生する建築デザインの特質とそれの持つ意味を解き明かします。あまり着目されてこなかった地域の都市・建築を研究し、建築史上の空白部分を埋めるのが研究のやりがい。その成果を、将来は自分の設計に取り込みたい。研究室や製図室を好きなだけ使える名大の自由な学びの環境が、意欲を後押ししてくれます。堀田研究室(環境学研究科 都市環境学専攻)所属中村 茉生30高潮津波シミュレーションシステム三次元高潮津波シミュレーションシステムは、津波、高潮、風波およびそれらが複合した流動場を発生させられる長さ28m、幅11mの大規模な平面波浪水槽です。沿岸域の防災・減災対策の確立に向けた研究をしています。名大東山キャンパスの創造的再生20年を超える名大キャンパスの再整備には建築学プログラムの教員が参画しており、その成果は、2015年日本建築学会賞(業績)、平成29年度省エネ大賞・資源エネルギー庁長官賞(業務分野)として表彰されました。教育プログラム環境土木工学プログラムは、日本技術者教育認定機構(JABEE)による認定プログラムとなっています。JABEE認定プログラム修了者には、国家資格である「技術士」の第一次試験免除に該当する「修習技術者資格」の自動取得というメリットが与えられます。さらに、JABEE認定プログラムは国際的同等性が保証されており、JABEE修了生が将来、海外留学や技術者として海外で働く場合に有効な手助けとなります。建築学プログラムは、専門分野に関わる基礎知識を修得し建築学の全体像を把握した後、学生自身の関心と自主的な判断により科目選択し、より深く専門知識を学ぶ教育カリキュラムを採っています。建築学プログラムの教育プログラムは、国家資格である「建築士」の受験資格の学歴要件として認められており、卒業後すぐに「建築士」が受験できます(二級・木造建築士はすぐに取得できます)。キャンパスライフストーリー わたしの6年間山で鍛えた精神力と、名大の環境が、研究・設計を突き詰めたい意欲を後押し。ここがスゴイ! 環境土木・建築学科

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