名古屋大学 文学部 大学院人文学研究科案内 2025
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Japanese Historyhttps://www.hum.nagoya-u.ac.jp/about/about-sub2/jphis.html● 博士論文通信使・燕行使と近世日本/近世日朝関係と対馬 藩─日朝接触の様相を中心に/長崎唐通事集団の研究/大正・昭和戦前期の日本における航空思想の普及/幕末期萩藩の藩政改革と「西洋化」/南北朝内乱における寺院軍事活動の研究/日本海軍における志願兵「募集」と地域/帝国日本の形成と日清・日露戦争における感染症問題/近世日朝関係と対馬藩の裁判役―日朝外交折衝における裁判役の役割を中心に―/参勤交代旅行の研究/中世後期の東寺供僧学衆と東寺長者/律令国家の形成と飛鳥宮の研究26● 修士論文大正・昭和の大礼後式場拝観と国民/薗と門から見る中世南九州の土地把握について/植民地樺太脱軍事化の政治過程/日本古代の官人評価制度-国司功過を中心に/色紙から見た日本古代の天皇家産制について-文書料紙の生産・収取・使用の点から/中世後期の禅僧による絶海中津観/戦国期毛利氏をめぐる祈念・巻数の検討/教育勅語における井上毅の儒教主義/近代皇后と軍事-大正期における貞明皇后を中心に-/一九二〇・三〇年代における男性セクシュアリティの変容とその影響-カフェー言説の検討を中心に/大日本帝国軍における占領下東南アジアの支配-フィリピンとジャワにおける社会組織を中心に● 教員からのメッセージ2024年度の日本史学研究室の在籍生数は、学部2年生14人、3年生20人、4年生13人、博士前期課程10人、同後期課程8人、ほか若干名です。秋の研究室旅行では、静岡県(2018年度)、三重県(2019年度)、愛知県(2020・2022・2023年度)などにでかけています。学部院 「日本史」という言葉を聞いたとき、何を想像しますか?豊臣秀吉、幕末の動乱、源平合戦や卑弥呼など、多くの人は中学校や高校で勉強した「日本史」を思い出すのではないでしょうか。では、その勉強の際に「なぜ」と思ったことはありませんか?「なぜ豊臣秀吉は天下統一を成し遂げることが出来たのだろうか」、など。「日本史学」は日本の歴史の中に隠れている「なぜ」を見つけ、掘り下げ、その答えを導き出していく学問です。日本史学研究室では、2 ・3年生の間は、日本史の中の「なぜ」を考えるために必要な様々な「方法」を学びます。授業のうちの、講義科目では、研究の基礎となる文献・古文書などの史料の読み方や、担当する教員の専門分野に沿って歴史学の考え方を勉強します。また、演習科目では、学生が順番に割り当てられた史料について調べ、調べたことについて報告・ディスカッションを行います。高校までの受身の授業とは全く違い、担当の史料に則して自分の興味・疑問を納得のいくまで調べ、教員や参加学生にぶつけることのできる絶好のチャンスです。また「フィールドワーク」といって、歴史の舞台となった現地を実際に歩くことで、空間的・視覚的に歴史を勉強する授業もあります。4年生になると、今まで積み重ねてきた勉強を土台に、今度は自分の興味・関心に基づいた「なぜ」について考えていくことになります。「卒業論文」は、その「なぜ」という問題に対して自分が考えた「答え」の総まとめです。日本史研究室には、古代から近現代までの各時代の教員が揃っていますので、自分が選んだ時代を専門分野とするそれぞれの教員の下で密度の濃い研究をすることができます。古尾谷 知浩 教授博士(文学) 日本古代史・『律令国家と天皇家産機構』(塙書房、2006)・『日本古代の手工業生産と建築生産』(塙書房、2020)河西 秀哉 准教授博士(歴史学) 日本近現代史・『近代天皇制から象徴天皇制へ-「象徴」への道程』(吉田書店、2018)・『天皇制と民主主義の昭和史』(人文書院、2018)斎藤 夏来 教授博士(歴史学) 日本中世史・『五山僧がつなぐ列島史―足利政権期の宗教と政治』(名古屋大学出版会、2018)・『徳川のまつりごと―中世百姓の信仰的到達』(吉川弘文館、2023)日本史学

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