名古屋大学 文学部 大学院人文学研究科案内 2025
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27Asian Historyhttps://www.hum.nagoya-u.ac.jp/about/about-sub2/asian-history.html・“Sipsongpanna's Perception of Other Tai Principalities in 1837: The Tai Principalities in Present-day Northern Thailand and Other Principalities in Sipsongpanna's Surrounding Area”『年報タイ研究』16(2016)版会、2000)● 博士論文清代長江中上流域の塩政における官僚の運用/“真诗”论的形成―理学时代的诗论发展过程(中文)/鄂尔泰的西南统治―其民族观念及对策(中文)/ラタナコーシン朝前期シャムの政治構造―政権構成と文書処理システムを中心として―/近代中国における政治運動の成立/秦统一原因再探讨―从春秋战国时期政治制度的角度(中文)/漢代郡県制統治体制の地域的研究/元明期における旌表の研究● 修士論文明代雲南大理地区の仏教界における大理鳳儀北湯天董氏の位置づけ/18世紀チェントゥンの近世化/満洲国大同学院の日本視察旅行に関する一考察/漢~唐間の雲南地域における漢人移民/清代茂隆銀廠の盛衰―移民に注目して―/雲南陸軍講武堂に対する日本の軍事学校の影響/雲南西南部における清王朝の法的支配の展開/唐宣宗・懿宗時期における西北地区に対する再進出策―張氏帰義軍への対策を中心に―/明代における廷杖制度の確立と展開/鄭和の大航海と15世紀アジアの海上貿易―朝貢貿易を中心に―/貴州苗人の女性と婚姻に関する記述と現実―明、清の貴州東部を中心に―● 教員からのメッセージ近年は中国からの留学生が多く、授業中のやりとりにも中国語がまじることが少なくありません。中国語の文献を読むという時、ネイティブの人とともに学べるというのは、なかなか得がたい機会かもしれません。学部院 東洋史学研究室では、東は朝鮮半島から西はアナトリアまで、広くアジア諸地域の歴史を研究の対象としています。 特に中国・東南アジアに関しては、それぞれ専門の教員がおり、最新の研究動向に触れつつ専門的な勉強をすることが可能ですが、これらに限らず、広くアジアの諸地域の歴史に関心を持つことが望まれています。 卒業論文・修士論文の研究テーマも、中国は古代から現代の共産党時代までさまざまであり、また中国以外ではタイ近代史、ベトナム近代史、インド近代史、西アジア中世史と、非常に広い分野にわたっています。学生が自分でテーマを見つけ、研究を進めていくことが奨励されているのです。 授業は、中国史・東南アジア史の演習、すなわち漢文史料・英文資料・タイ語史料などを読み、討論することに多くの時間を割いています。空理空論ではなく、史料的事実にもとづいて歴史を構成する歴史学にとって、史料読解と分析はその根源とも言うべきものです。学生の皆さんはこうした演習を通じて史料の読みかたを学び、さらに史料から引きだした事実にもとづき、当時の社会や人間のありかたについて討論していくことになります。 もちろんこうした外国語史料を読み解いていく、というのは簡単なことではありませんが、最初からすらすら読める、などという人はいたためしがありません。本当の初歩から、一歩一歩進んでいきますので、心配しなくても大丈夫です。加藤 久美子 教授博士(歴史学) 東南アジア史、タイ族地域の歴史・『盆地世界の国家論――雲南、シプソンパンナーのタイ族史』(京都大学学術出林 謙一郎 准教授歴史学博士  中国西南民族史、雲南民族形成史・「有关南诏、大理政区建置的几个问题」『方国瑜诞生一百一十周年纪念文集』(雲南大学出版社、2013)・「白族的形成及其对周围民族的影响」『白族族源新探』(雲南人民出版社、2016)土屋 洋 准教授博士(歴史学) 中国近代史、台湾史・『落地生根―日治時期嘉義的學校、民俗及鄉土―』(稻鄉出版社、2021)・「重慶國民政府の歷史教科書」『東洋史研究』80(2)(2021)東洋史学

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