名古屋大学 文学部 大学院人文学研究科案内 2025
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https://www.hum.nagoya-u.ac.jp/about/about-lit/sociology.html2006)・『豊田とトヨタ──産業グローバル化先進地域の現在』(共編、東信堂、2014)学会年報』30(2018)編著、ミネルヴァ書房、2021)店、2024)● 卒業論文アロマンティック・アセクシュアルを生きる──恋せぬわたしのアイデンティティ─/フリーランサーの職業生活と社会関係/廃棄物処分場と地域社会──なぜ愛岐処分場では反対運動が起こらなかったのか/パキスタン人移民によるエスニック・ニッチの創出──富山県射水市「イミズスタン」の調査から/匿名の異性との出会いと信頼に関する社会学的研究──マッチングアプリにおける信頼の実践/「わたしはわたし」基準で生きる──既婚有業女性の階層帰属意識は個人化しているのか/介護者の家族観とサポートネットワーク32● 修士論文自然資源管理の集約をめぐるレジティマシー/非正規雇用から正規雇用への移動における階層間不平等/女子受刑者の社会的排除/包摂プロセス/離島における地域おこしと社会的ネットワーク/現代中国における私営企業家の都市運動とコーポラティズム体制/台湾第四原発反対運動の展開過程/中国フェミニズム運動のインターネット空間における展開/観光化する空間/河川の近代化と水防共同体の変容/環境ローカルガバナンスの再検討● 学生からのメッセージ社会学研究室で学ぶと自主性が身につきます。調査実習では、ワークライフバランスについて企業にインタビューし、皆で戦略を立てて分析しました。そして、人々を幸福にする働き方を探求したいと思い、デンマークに留学しました。(山田郁大)学部 朝、一杯のコーヒーを飲みながら新聞に目を通す。そのコーヒーは、グローバルに展開する資本主義のシステムを通じて地球の裏側の国々とつながっています。一方、戦争や政変や危機や災害を報じる記事の陰には、私たちとよく似た無数の家族や恋人たちが住んでいることでしょう。身近な出来事を広い文脈と結びつけて考える能力、またそれとは逆に、広い世界の出来事を身近な問題として考える能力のことを、社会学的想像力と呼びます。 社会学研究室の4名のスタッフは、階層社会の成り立ちと、これに拮抗するネットワークの形成をめざす人々の集合行為に注目したり、自然災害の発生に影響を及ぼす社会的要因や自然と社会の関係の歴史的変化について探索したり、仕事と福祉のあり方とあるべき姿を福祉レジームの国際比較と未来を見通す構想力で追求したり、経済と社会の多様な相互作用や労働市場で生じる格差と不平等を、理論的かつ経験的に分析したりしています。どの研究も、現代社会学の最先端を切り拓くものばかりです。 社会学は、人々のあいだの「関係」に着目して社会現象や社会問題を解明しようとする学問です。その研究領域は、家族、教育、産業、労働、地域、福祉、環境、災害、政治、経済、宗教、科学技術、メディアなど多岐にわたります。社会学研究室では、ゼミや講義を通じて基礎理論を批判的に学ぶとともに、調査実習や卒業研究を通じて社会の現実に迫る技法を体得します。お互いに議論し刺激しあう仲間のいる、活気に満ちてあたたかい研究室です。丹辺 宣彦 教授博士(社会学) 階級・階層論、集団・ネットワーク形成の社会学・『社会階層と集団形成の変容──集合行為と「物象化」のメカニズム』(東信堂、室井 研二 准教授博士(社会学) 地域社会学、災害社会学・『都市化と災害』(大学教育出版、2011)・「発展途上国における開発と災害──スマトラ地震とアチェの事例」『地域社会上村 泰裕 准教授博士(社会学) 福祉社会学、比較アジア社会論・『福祉のアジア──国際比較から政策構想へ』(名古屋大学出版会、2015)・『福祉社会学のフロンティア――福祉国家・社会政策・ケアをめぐる想像力』(共福井 康貴 准教授博士(社会学) 経済社会学、社会階層論・『歴史のなかの大卒労働市場──就職・採用の経済社会学』(勁草書房、2016)・『社会的企業の日韓比較──政策・ネットワーク・キャリア形成』(共編著、明石書社会学Sociology

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