名古屋大学 理学部 2025
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09 Image credit:NASA, ESA, CSA, and STScI物理学科もっと詳しく 現代の物理学は、極致の世界を扱う素粒子物理と物質の相互作用を扱う物性物理の二つの分野に大別でき、物理学的な視点は宇宙や生命の現象にまで広がっています。20世紀の物理学を代表する「量子論」と「相対性理論」は、私たちの自然の認識に大変革をもたらし、科学のみならず、哲学や思想の分野にも大きな衝撃を与えました。物理学は今なお、私たちの前に新しい世界を繰り広げています。 人間はミクロの世界からはるか広大な宇宙まで、空間や時間を超えてその成り立ちや現象を探ろうとしてきました。「物理」という道具を使えば、直感的に把握できないようなことも、理論、実験、観測を通してそこにアプローチできる。それが大きな魅力です。 名古屋大学の物理学教室は、ノーベル賞受賞者も輩出し、最先端の研究をしながらもどこか古風な気風もあって、キラリと光る面白い場所です。教育では、基本的な物理の授業と同時に、それを深める演習と実験がかなり潤沢に設けられています。たとえば回路を作る実験では、あえて大筋の手順だけを指導し、あとは試行錯誤してもらう。工夫して失敗して、乗り越えるプロセスを体験します。研究というのはその繰り返し。でもそれがある果実を実らせたときにはとても大きな喜びがあります。私の研究は宇宙で一番遠い銀河を探すことです。そのために装置をつくり望遠鏡に搭載して、何度もやり直して宇宙からの光を検出する。天文学ではそれを「ファーストライト」と言いますが、成功した夜は、南米チリの夜空の下、皆で走り回って喜びました。  誰かがやったことに追随するうちは勉強の範疇を越えません。誰もやったことがない、新しいことをして初めて研究です。まだ未知のことがたくさんある物理学、ぜひ挑戦してください。Department of Physics田村 陽一 たむら よういち物理学科 教授専門は電波天文学、遠方銀河の観測的研究。サブミリ波望遠鏡アルマを使って133億年前の宇宙からやってきた、かすかな酸素の光をとらえることに成功。太古の宇宙の姿が見えてきた。「ファーストライト」をつかもう現象を貫く「理」(すじみちとことわり)を追求物理学科

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