14MD・PhDコースは早期に医師免許と医学博士号を取得する医学研究者を養成するコースです。卒業後の進路としては圧倒的に多数派です。卒後の2年間は、初期臨床研修医として専門に偏らず幅広く研鑽に努め、その後、市中病院、大学病院、診療所などで専門領域に絞ったトレーニングを受けます。仕事の内容はもちろん臨床医療が中心ですが、大学病院などでは臨床に関わる研究も行います。また最近では、多くの卒業生が一定期間の臨床経験を経てから4年間の大学院に進んでいて、何らかの研究活動を経験しています。こうして、一人前の勤務医あるいは開業医として診療に携わることができるようになっていくわけです。もちろん、人の命を預かることだけでなく、患者さんの貴重なプライバシーに関わっていくことは大変なことですが、それだけにやりがいのある職業であることもまた確かです。後進の医師や医療スタッフに対して教育者としての働きも期待されています。医療に携わる多職種の中心にいて、指導者的な役割を果たしていくのです。近年の医学生物学の進歩や医学医療の高度化・専門化に伴い、若いうちに研究を開始して基盤を築き、医学医療の急速な進歩と社会要請に応えられる臨床あるいは基礎医学研究者・教育者を育てることを目指して、MD・PhDコース(Plan A・ Plan B ※詳細は次ページ参照)を設定しています。両プランとも、月30万円の奨学金の選考対象となります。医学部医学科を卒業した後の主な進路には、下記のようなものがあります。新医師臨床研修制度が平成16年度より施行された結果、卒業後の2年間は初期臨床研修を受けることが一般的となりました。この間に自分の指向性や興味、得手不得手を熟考し、その後の最適な進路を選択することになります。なお、上記以外にも若手研究者養成のための新コースを選択する者もいます。保健所や厚生労働省などの保健医療関係の行政機関に進む人もいます。あるいは企業で働く人々の健康を守る産業医等の道に進み、社会を通して人々の健康面に貢献する道を選ぶのも一つのコースです。大学病院の多くの臨床系教員は、実地臨床や学生・研修医教育をこなしながら独自のテーマを持って研究を継続しています。〈基礎医学や社会医学研究医〉通常は大学院から続けて研究に打ち込みます。才能とチャンスに恵まれれば、科学や医療の進歩に多大な貢献をし、歴史に名を残すことも夢ではありません。●臨床医MD・PhD コース●保健所、企業の産業医、行政技官●研究医〈臨床研究医〉卒業後の進路Career after graduation
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