名古屋大学 大学案内 2025
54/104

53GUIDE TO NAGOYA UNIVERSITY 2025School of AGRICULTURAL SCIENCESwww.agr.nagoya-u.ac.jpVOICE 01VOICE 02 農耕の歴史は1万年以上前に遡れると考えられており、今日でも80億人以上の人類の生活と健康を支えています。しかし、現在の農業のあり方が今後も持続可能かと問われれば課題は多いといわざるをえません。1960年代に起きた緑の革命は多収品種と化学肥料をセットにした作物栽培により収量の飛躍的な向上をもたらしましたが、農地や肥料資源は有限であり、さらなる生産性の向上と化学肥料の削減の両立のために多面的な取り組みが必要です。例えば私たちのグループではアジアで生まれた水田システムが高い土壌肥沃度維持力をもつことを活用したイネの多収・低施肥栽培を目指してイネの有用な生理遺伝要因の解明やイネ・土壌の窒素固定能の利用研究を進めています。ともに明日の持続的農業を考えていただければ幸いです。農学部 学生から私は、主に森林内の生物と環境について研究する生物環境科に在籍しています。農学部では一年次と二年次に教養科目である語学や基礎科目を学びます。自分の苦手な科目、得意な科目などなど多岐な分野にわたって学習することが出来ます。そして、三年次でこれまでに得た知識を活かして、学科ごとの専門性が高まった科目で自分の興味のある科目について学習します。さらにコロナ禍の終わった現在では、学科全体での合宿やバスで行く里山やダムの見学など、楽しい実習をたくさん行い、充実した大学生活を送る上で重要な友人との関係を築くこともできます。農学部はなんとなく生物や植物、科学に興味がある方にもぴったりです。ぜひ名大農学部で"勇気ある知識人"を目指して楽しいキャンパスライフをおくりましょう。農学部 教員からKONDO Motohiko専門分野:作物栄養学生物環境科学科 4年松本 涼平さんMATSUMOTO Ryohei出身校: 静岡県立榛原高校農学部近藤 始彦 教授農学部School of AGRICULTURAL SCIENCES「食・環境・健康」の未来を担う生命科学のフロンティアに立つ 21世紀は生命科学の時代といわれています。農学部は、生物および化学関連分野を基軸に、生命科学分野の基礎研究を行いつつ、「食・環境・健康」の3本柱を支える研究・教育を推進しています。微生物・動植物・生態系・生物資源を対象として、分子レベルから地球レベルまでの広い視点で研究する生命系総合学部です。生物現象を中心とした自然現象の探求から社会への貢献までを見据えた教育プログラムを通して、自然を探求することの難しさと楽しさを学び、現在人類が直面している食・環境・健康に関するさまざまな課題を解決する能力を身につけることができます。 毎年、高い資質と意欲をもった学生が入学し、1951年の創立以来これまでに、約10,200名の学士、 約6,000名の修士、 約2,000名の博士を国内外に送り出してきました。卒業生の多くは、農林業はもちろん、食品産業、製薬・化学工業に関連する企業・官公庁など幅広い分野で活躍しています。 世界と人類の「食・環境・健康」を支える熱意ある若い皆さんの参加を歓迎します。農学部

元のページ  ../index.html#54

このブックを見る