名古屋大学 理学部 2026
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Department of Chemistry人類が直面する問題解決の“種”をみつけたい11斎藤 進 さいとう すすむ化学科 教授いろいろな学問と手を組んで新しい世界を作ることができるのが、化学の魅力。脱石油化学、廃棄物ゼロ、人類の課題解決に向けて、ライフワークとして化学の力で挑んでいく。化学科もっと詳しく 化学は物質の構造、性質、反応を原子・分子レベルで研究する自然科学の最も基本となる学問分野で、工学、農学、医学、薬学などの応用分野の基盤となっています。そして、そこで明らかになった原理に基づいて、新しい反応や物質をデザインし、人類全体の問題を解決する、新しい物質と機能を創造します。 化学は夢がある世界です。試験管やフラスコの中で、今までにないものを作る感動は、化学の醍醐味です。医薬、農薬、化粧品…化学は人類を相当幸福にしてきたという自負があります。一方で物事は必ず表裏一体。ノーベル賞を受賞された野依良治先生が、「責任化学」と常に言われていましたが、裏の部分も目をそらさないでいたいと、私は思っています。 私は研究テーマを、若い頃とはガラッと変えました。野依先生との出会いを通して、化学という学術を使い、自分のアイデアで人類が直面する問題を解決できる“種”になるものをみつけたいと思うようになった。だから今のキーワードは太陽光と水。植物と同じように太陽エネルギーを使って社会に役立つ有機化合物を作り続けること。そしてCO₂を資源として活用する道を切り開くことに挑戦しています。新しい発見ならいくらでもあるでしょうが、そこに高い価値が潜むかどうかを見抜かなくてはいけません。前人未踏でも「これは、やらねば!」と思えた、社会にインパクトを与えるテーマに心が躍りました。 Science and Opportunity 科学の新しい発見も、地道な研究も重要ですが、それらを支える機会Opportunityが大切です。いろいろな人との出会いを求め、話して、学べば、自ずと道は作られていくと思います。この化学科にopportunityと刺激を求めて、来てみませんか。人類全体の問題を解決する、新しい物質と機能の創造化学科

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