みなさん初めまして。私は新潟大学医学部や医学部の内容について紹介します。 医学部の学習内容についてどんなイメージを持っていますか。私が思うに身体を正常に保つ機構とその異常の暗記だと思っています。一方、入学試験では数学や物理、化学など思考力が問われます。そして入学後は培った思考力でより暗記を深めたり、機序の理解をしたりすることが可能です。医学部は暗記量がかなり多いですが学ぶ内容は非常に面白く、実生活に一番身近な学問だと考えています。 ここで今まで学んだ内容を振り返ってみますと、人体を理解する解剖学や神経解剖学、代謝を理解する生化学、臓器を理解する生理学、発生を理解する発生学、ウイルスを理解するウイルス学、寄生虫を理解する医動物学など様々な分野を学んできました。これらは基礎医学と呼ばれ、医療の理論や治療の基礎を形作るものです。みなさんが医学部で学ぶ内容で想像するのは内科などの臨床科目でしょう。しかし低学年のうちは基礎医学がメインとなります。３年生の後期から臨床科目が始まります。医学部で学ぶ内容は上記のように多岐に渡りますが、私の友人は入学試験より辛くないと言っています。みなさん、毎日学習が辛く難しいこともありますが、自分を信じてそして将来の医学学修のために頑張ってください。 次に新潟大学医学部の特徴を話します。３つあります。 １つ目は様々な学生がいます。バックグラウンドが多様で現役生もいれば地域医療を志す人もいる、世界を目指している人もいれば、以前に大学を卒業した人もいます。かくいう私も薬学部を卒業して今医学を学修しています。１人１人違う考えを持っているので刺激的です。 ２つ目は研究が充実しています。私の友人は研究者を志望しているのですが、脳研究所の研究内容の豊富さや共同研究機関の選択肢が多いことに驚いていました。少し難しいことを書いてしまいましたが、臨床医のみならず医学研究者を目指している方にとっても良い場所となるでしょう。 ３つ目は教授や先生方の教育に対する考えです。医学部である以上、医師を養成することを第一に置いていますが、基礎医学の先生方は将来の臨床につながるようにと授業の内容を工夫されています。勿論わかりやすい事柄だけではありませんが、質問すれば丁寧に答えてくださいます。 以上学修のことだけ言ってきましたが、アルバイトや部活をしている人も多く、大学生らしさ、つまり学外での活動に精を出している人が沢山います。 最後にこれを読んでいる皆さんも夢があると思いますが、新潟大学でその一歩を歩み始めませんか。来年入学されることを楽しみにしています。6新潟から始まる医学への道 COVID-19パンデミックが世界・日本の医学教育に与えた負のインパクトは多大です。対面授業から完全オンライン授業へ移行せざるを得なかった時期、学生・教員共に大きな負荷・苦難を抱えました。この時期の暗中模索を経た今だからこそ、未来に向けた医学教育の方向性が見えてきています。 新潟大学では2020年4月からメデイア授業を駆使した医学教育支援システムを構築しています。文部科学省 感染症医療人材養成事業（令和２年度第３次補正）に選定され、感染症を柱とした新時代の教育プログラムを開始しています。①リアルタイム型非対面授業の運用開始、②オンライン教育を支援するための learning manage-ment system（LMS）「学務情報システム」の継続的運用、③授業のオンデマンド配信開始、④eポートフォリオシステムの継続的運用、⑤新しい virtual reality （VR）型臨床医学シミュレーションソフトウェアの導入等、多彩なICTツールを活用した学修環境を整備しています。 学生からはオンデマンド配信授業は予習・復習に有用であると好評です。臨場感のあるVR型臨床医学シミュレーションソフトウェアは学修意欲を向上させる力を持ちます。メデイア授業を駆使した医学教育支援システムは、医学教育の世界展開、大学・地域との連携 (多職種連携教育等）をより身近なものにしています。医学教育にもDX（デジタルトランスフォーメーション）の波が押し寄せています。学生からの一言新潟大学で学ぶ医学村 中 慶 太COVID-19パンデミックと医学教育
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