新潟大学 理学部案内2024
24/32

神奈川県立高等学校 勤務大坂 綾花株式会社 五藤光学研究所 勤務細谷 直斗23令和4年度卒業令和4年度卒業令和3年度卒業新潟大学大学院自然科学研究科 博士前期課程数理物質科学専攻 在学中令和3年度卒業新潟大学大学院自然科学研究科 博士前期課程数理物質科学専攻 在学中 私は、数学を勉強したからこそ、4年間の大学生活を有意義なものにできたと思います。 数学は、ざっと聞いたり、ぱらぱらと本を読んだりして分かるということは、ほとんどありません。数学を理解するためには、なぜ定義をそのようにしたのか、なぜその定理が成り立つのか、なぜその仮定がついているのか、定理の間にどんな関係があるのかなどを考えることが必要です。また、定理が成り立つ例や、仮定の条件を満たさないと成り立たない例など様々な例を数多く集めることが大切です。さらに、分からないところがあれば、一時的に読みとばし、時間をおいて、分かるまで読むという骨が折れる作業をしなければなりません。 そういうわけで、数学をすることは、楽しいばかりではありませんでした。しかし、じっくり時間をかけて地道に理解しようと努力したことで、数学の奥深さに気づくことができました。それだけでなく、問題を理解する力や、忍耐力が身についたと思います。 この経験ができたのも、良い師、良い友、良い書と自由な時間に恵まれた大学で数学を学ぶことができたからだと思います。大学で、数学を学んでみてはいかがでしょうか。 私は大学入学以前、宇宙にとても興味があり、「大学、大学院と進み宇宙の研究をする」と漠然と考えていました。しかし大学で学びを深め、様々な経験をしていき、気持ちが変わっていった部分もありました。宇宙に限らず幅広く理学を学び、やはり自分が好きな分野は宇宙物理であると再認識しました。その一方で、実際に研究が行われている様子を見たり、宇宙物理学研究室に配属され自分で研究を行ったりしたことで、自分がやりたいことは何かと疑問を持つようになりました。そして最終的には大学院進学をやめ、研究職とは違う形で宇宙にかかわる職を選びました。 皆さんは今、大学進学をきっかけに自分がやりたいことは何かを考えているかと思います。今ははっきりとなくても大丈夫です。大学生活の中でたくさんの経験をし、進む道がたくさんあることを知ることができます。時には自分から動いてチャレンジすると、さらに世界を広げられます。私自身、元々やりたいと考えていたことにあまり縛られず広くたくさんの道を考えた結果、後悔のない選択ができたと思っています。4年間の大学生活は過ごしてみればあっという間です。いろいろなことにチャレンジして、悔いのない充実した大学生活にしてください。そうした中で、自分が進みたいと思える道を見つけてみてください。Faculty of Science, Niigata University 2024 私が数学プログラムに進学して最も良かったと思うことは、仲間と議論しながら数学を学び、理解を深めることができたことです。大学数学は計算よりも証明がメインになり、内容も難しくなるため、1人で勉強すると行き詰まることがあります。そんなときは友人と共に、時には図書館で、時にはZOOMで議論を重ねることで、1人では解けなかった問題も解くことができました。そういった議論はとても楽しく、かつ非常に有意義な時間となりました。 話は変わりますが、皆さんは大学でやりたいことがすでに決まっていますか?まだ決まっていない人は、ぜひ「大学で自分が何をしたいか」を考えてみてほしいです。新潟大学の理学部では、プログラム選択が2年の後期にあるため、大学に入ってから自分のやりたいことが決まった人も、それに基づいてプログラムを選択できることができます。大学では高校の時よりも遥かに自由な時間があります。その自由な時間をどう使うかによって、大学生活の充実感というものも変わってくると思います。皆さんが実りある大学生活を送れることを祈っています。 大学に入る前のいわゆる受験シーズンに、自分には正直これといった目標や夢があったわけではありませんでした。しかし何となく大学に行きたいという願望は持っており、あとはどこの大学そしてどこの学部に行くかを決めて努力するのみ、といったところでした。ここで自分は新潟大学の理学部という決断を下したわけですが、理学部に入ってやりたいことがあったわけではなく、高校で物理が得意だったから、そして新潟大学の理学部では総合的に理科科目が勉強できる、という何とも薄い理由でした。ですが、それでも4年間勉強し無事卒業して大学院進学という道に進むことができました。 皆さんはこれから進路を決め、それに向けて邁進するとは思いますが、実は入るのはそれほど重要ではなく、入ってから何ができるかということが重要になってくると思います。その点、自分は1年生の時から研究室見学などをさせていただき、明確なビジョンがなかった自分に大学では何ができるのかということ、自分がやりたいことは何なのかということを意識させてもらえたこともあり、今に生きていると感じています。 これからいろんなことを自分で決めないといけないと思いますが、決めてさえしまえばあとはそれに向かうだけです。自分の夢に向かって頑張ってください。小枝 幹汰柳  玖志数学プログラム物理学プログラム数学プログラム物理学プログラム先輩からのメッセージ

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る