帯広畜産大学 ちくだいパンフ2025
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ii I 畜産科学課程|Obhiro Unversity of Agriculture andVeterinary Medicine |CAMPUSGUDE202532Voice Of ProfessorVOICEVOICEFURUI Yuto古井 湧人畜産科学課程4年愛知県立豊橋東高等学校出身を進めました。日本国内で収穫されるアズキは、生産量の90%以上が北海道で生産されています。同時にアズキは、作付面積当たりに費やす作業時間が、他の作物に比べ長時間におよびます。生産性を高めるためには省力機械化栽培が求められますが、十分に進んでいるとはいえません。機械化を阻む要因の一つが葉柄開度です。そこで、茎を中心に伸びる葉の角度を制御する遺伝子の位置(遺伝子座)を突き止め、機械作業に適した品種開発に結びつけることが研究の目的です。先輩たちが挑んできたテーマを引き継いだこと、北海道農業への還元につながる研究に誇りを感じます。日本の食料基地である北海道十勝地域において、大規模な農業を支えるのは作物生産です。酪農や畜産も作物生産がないと成り立ちません。本ユニットでは、作物生産を支える土壌と作物栄養、作物を取りまく植物病害虫の制御、作物の生理や栽培管理、作物の遺伝と育種などを総合的に学びます。先端的な知識と理論はもちろん、実践的な手法や技術を総合的に習得できます。KOBAYASHI Hana小林 花畜産科学課程4年滋賀県立米原高等学校出身冬芽における凍結挙動と通水組織形成との関係」をテーマに選びました。厳しい寒さで凍結することもある樹木の芽が、どのようなメカニズムで生き延びているのかを調べる研究です。先行する研究は樹木種が限られており、実はまだまだ不明なことが多い分野です。そこでオニグルミ、カツラ、ミズナラなど先行研究が少ない樹種のほか、研究例があるカラマツなどを加えた12種類を対象としました。冬期間に採取した樹木の芽をサンプルとして使用しましたが、その数には限りがあります。「メカニズム解明の一端を担えれば」との思いを抱きながら、慎重に研究を進めました。KATO Kiyoaki加藤 清明教授アズキの遺伝子座検出をテーマに省力機械化栽培に適した品種開発をめざすアズキの葉柄(ようへい)開度に関する遺伝子座の検出をテーマに研究作物の栽培管理から品種改良までを習得厳しい寒さを生き延びる樹木の生存戦略そのメカニズムを解き明かす研究北海道らしい研究に取り組みたいと思い、冬の寒さが関連する「樹木の1415

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