大阪大学 GUIDEBOOK 2021
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 山田講師が開発中のモンキースカウターは、目の前にいるサルを撮影すると、その場でモニター上にサルの名前や個体情報、性格などが表示される装置。人工知能の専門家の協力を得て開発を進めています。「最初は、眼鏡越しに個体の名前がわかったら面白いなという発想で研究を始めました」。研究を始めたばかりの学生や、野猿公園を訪れる一般の人にとって、サルの個体識別はなかなか難しいもの。でも、「どんなサルなのかがわかれば、一頭一頭がより身近な存在になり、知れば知るだけ面白くなっていきます。スカウターを使って、誰もがサルの豊かな個性に触れてもらえればと思っています」。 いま、京都の嵐山を筆頭に、観光客のサルへの関心が高まっています。人間科学研究科附属比較行動実験施設がある勝山が、スカウターの普及によって誰でも実りある“サル観察経験”ができる場所として知られれば、地元の観光振興にもつながるかもしれません。サルの観察から人間の理解を深める~個体識別装置でサルの多様な文化を探求~PROFILEモンキースカウターで「誰でもサルの個性に触れられる」 外国人観光客の間で、今や大人気になっている日本の「サル」。ニホンザルの研究を通じて人間社会への探求を続ける山田講師は、勝山(岡山県真庭市)と淡路島のサル集団の比較研究を進めるとともに、研究者以外の人でもサルの社会をもっと知って楽しめるようにと、「モンキースカウター」という装置の開発も手がけています。山田 一憲 (やまだ かずのり) 2007年大阪大学大学院人間科学研究科修了、博士(人間科学)。09年日本学術振興会特別研究員、10年より人間科学研究科附属比較行動実験施設講師。12年より同研究科行動生態学講座講師、16年より同研究科グローバル共生学講座講師を兼任。人間科学研究科 講師 山田 一憲2大阪大学の研究 ~知を拓く人、新たな探求と挑戦~

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