医学系研究科大学院理学研究科大学院科学技術の発展は、私たちの豊かな生活をささえています。「理学」は、あらゆる科学技術の基礎。本研究科では、これからの科学技術を築く、世紀を超えて生き残る研究を目指しています。自由で創造的な“研究第一主義”の学風のなか、国際的に活躍する研究者や産業界で活躍する高度専門職業人を育成しています。人類のそして地球の未来を担う、基礎科学の研究医学・医科学専攻では、高度な研究能力とその基礎となる豊かな学識を有する人材を養成します。産学交流の絆も深く、先端的な研究を社会実装することも重要な任務です。保健学専攻では、柔軟な思考力と高度な専門知識を持ち、時代に即した看護・医療技術科学の発展をリードする研究者の育成を目指しています。世界をリードする、ゲノム医療と解析研究拠点大学院・研究科紹介 大阪大学の「質量分析」は、1930年代後半に国内初の質量分析装置を製作して以来、世界に誇れる多数の独創的なイオン光学系の装置開発を行ってきました。また実用面でも、はやぶさ探査機が持ち帰った微粒子から小惑星イトカワの46億年の歴史を明らかにしたり、月周回衛星に搭載したプラズマ分析装置を用いて地球から流出した酸素を発見したりするなど、世界最先端の研究を行っています。 このように理学研究科では「これまで誰も見ることができなかったモノを観る」べく、独創的な装置開発を基盤にした新しいサイエンスの開拓を目指しています。とくに、質量分解能が非常に高いマルチターン飛行時間型質量分析計の小型・実用化が進めば、[1]宇宙探査や[2]火山ガスなどの環境計測などの宇宙・地球科学分野のみならず、[3]生体分子などの網羅的解析(オミクス)や[4]医療現場での病理診断などの生命科学分野にも展開することができることから、国内外から注目されています。 私たち人間をはじめ「動物」の本質は、「動く」ことです。生体内では多種多様な細胞がつねに動き続けていますが、彼らの複雑な動きは極めて巧妙に制御されており、必要なときに必要な場所へ移動して、相互作用を行うことで生命システムが保たれています。とくに、免疫細胞は体中を巡り、臓器から臓器、組織から組織へと渡り歩くことで、各臓器・組織の機能連関が維持されています。これが破綻すると、生活習慣病やがんなどさまざまな病気が引き起こされます。 本研究科では、最新の光学観察技術を活用して、“生きたまま”さまざまな組織や臓器を観察し、“生きた”細胞が「いつ」「どこで」「どのようにして」動くのか、リアルタイムで解析を行っています。とくに、生体内で実際に病気が起こっている現場を詳しく診ることで、病気の発症や進展に関わる細胞や分子が次々と明らかになっています。最先端のライブイメージング研究により、従来の技術では見えなかった人間の身体の成り立ちを理解し、病気の発症メカニズムを解き明かすことで、画期的な治療法の開発につなぐことを目指します。小惑星イトカワの年代を決定! 月に吹く地球起源酸素を発見!革新的な質量分析技術で拓く宇宙・地球・生命科学先端のイメージング研究で病気の発症メカニズムの実体に迫る■Topics■Topics各研究科資料のご請求方法は各研究科のホームページをご覧ください。資料請求はこちらホーム > 学部・大学院・施設 > 大学院 > 各研究科パソコンから太陽風により月に到達する地球の酸素(イメージ)「質量分析」を用いた研究対象(ジオミクス)正常大腸組織と大腸がん組織のイメージング画像。大腸組織の特徴を詳細に描出でき、がんと非がんを容易に識別することができる。ヒト大腸組織のライブイメージング研究正常組織大腸がん数学/物理学/化学/生物科学/高分子科学/宇宙地球科学医学(博士課程)/医科学(修士課程)/保健学(博士前期課程、博士後期課程)44
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