大阪大学 GUIDEBOOK 2023
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どんな授業をしたのでしょうか? 刹那的に楽しい授業ではなく、授業後の生徒の考え方や人生に変化をもたらす内容にしたい、と思って頑張りました。好評だったのは「パスタブリッジ」ですね。乾麺と接着剤のみを使って橋を作るのですが、ただつなげるだけでは強度不足になるので、どうすれば良いのかな、と考えてもらう内容です。楽しみながら学ぶ姿が目に浮かびます。他には、どんなことに打ち込みましたか? 大学1年生のときから「大阪大学フォーミュラレーシングクラブ(OFRAC)」に所属しています。名前の通りレーシングカーを作るのですが、「こんな機会はこれを逃したらない」と思って入りました。私はサスペンション部門の担当で、1年生のときには全国大会で優勝しました。現在の目標は何かありますか? 「SEEDSプログラム」の頃からの友人たちと、大学研究室のアルバイトについて教員と学生をマッチングする仕組みを作ることですね。僕は高校、大学での自主研究で一気に進む道の選択肢が広がったので、学生にもっと「自主研究」をしてもらいたいと思っているんです。でも、日本にはあまりそういう社会基盤がない。ネックになっているのは担当教員や研究テーマを見つけることなので、研究室のアルバイトでまずはつながりを持ってもらおうと考えています。やらずには死ねないとすら思っているので(笑)、大学院にいる間に実現してみせます。最後に、これから入学を目指す後輩たちにアドバイスをいただけますか? 自分にしかやれないことは何か、考えてもらいたいと思います。1つの分野だけで探さなくても良いんです。僕は大学で上には上がいると実感しました。でも、化学系の自主研究で全国レベルの賞をもらって、工学部で学びながらレーシングカー作りで全国優勝し、小・中学生への授業も経験して、最近はコピーライター養成講座にも通いました。自分で言うのもなんですが、こんな学生は他にいない(笑)。 1つの分野で上位1%になれなくても、2つの分野で上位10%に入れば、両方できる人材は1%しかいない、というような考え方で、いろいろな可能性を探って欲しいと思います。僕自身、大阪大学などで培った「幅」の広さを武器にして、尖った人材になっていきたいと考えています。価値ある選択をして、すばらしい学生生活を送ってください。特集教育システム阪大生INTERVIEWキャンパスライフインフォメーションPROFILE7山下 龍之介(やました りゅうのすけ)工学研究科博士前期課程マテリアル生産科学専攻1年生(工学部応用理工学科卒業)京都府立洛北高校 出身●印象に残っている授業 大阪大学リーダーズ・アカデミー (学問への扉)●阪大のおすすめポイント 「学部学生による自主研究奨励事業」で 好きな研究ができること

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